開城工業団地と金剛山観光の再開、良い仲裁カードではない

開城工業団地と金剛山観光の再開、良い仲裁カードではない

2019年03月15日15時02分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  国際政治学界には制裁による国際関係の変化を研究する制裁研究者グループがある。韓国国内にも数人の研究者がいるが、この人たちは国内レベルを越えて国際学界で意味のある活動をしている。

  第2次世界大戦以降の事例を見ると、制裁の成功率は50%程度という。制裁が成功した事例には概して3つの共通点がある。制裁対象国が国際経済体制に深く入り込んでいて、制裁が失敗した場合は国際社会の次の選択である軍事的オプションへの恐怖があり、制裁に関与して声を高める第3国が存在してはならないという点だ。

  3つの基準のうちどれを考慮しても北朝鮮は成功する確率が高くなさそうだ。特に北朝鮮の場合、制裁の主体である米国と客体の北朝鮮の間を積極的に行き来する中国という第3国が存在するという点をよく知っている。韓半島(朝鮮半島)平和プロセスが意味のある入口を見いだそうとしているこの時点に、対北朝鮮制裁の重要性を強調しようという意図はない。

  政界の一部では開城(ケソン)工業団地と金剛山(クムガンサン)観光の再開を仲裁案として活用しようという声が出ている。残念ながら、このアイデアは少なくとも今の段階では良い仲裁案ではない。当面の問題だけを克服しようという近視眼的な接近と見られ、同時に過去の機能主義的接近の限界を繰り返しかねないからだ。過去の太陽政策当時の機能主義的思考は転換効果(spill-over effect)を漠然と期待するレベルだった。精巧で緻密な計画はなく、南北交流協力がいつかは北朝鮮社会の変化と非核化をもたらすという期待に依存した政策だった。もちろん教訓もあったし、その後の土台になったりもした。

  現時点で開城および金剛山再開提案が北朝鮮の意味のある転換効果につながるという精巧な論理を米国に提示できない限り、韓米協力体制の動力ばかり失うだけだ。さらに仲裁外交が国内政治的イシューに転換される可能性を提供する可能性がある。開城と金剛山に代表されるカードが無意味だとは思わないが、少なくとも今ではない。

  ハノイ首脳会談をきっかけに米国はカードを公開し、北朝鮮はカードを露出した。米国はパイを拡大してビッグディールを望み、次の交渉で寧辺廃棄は無条件に前提にすべきだというカードを公開した。北朝鮮は制裁が非常に苦痛だという点を露出させた。結果的に我々が追求する仲裁者の役割のガイドラインが決まったということだ。非核平和プロセスの入口の段階では北朝鮮の譲歩、そしてプロセスが入口を過ぎて一定の軌道に乗った次の段階では米国の譲歩、こうした条件で韓国政府の悩みは始まらなければいけない。
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