サムスンがＺ１の最初の発売国としてインドを選んだのは、シェアを引き上げるのに効果的なためだ。インドは携帯電話使用者が９億人に達するがスマートフォン使用者の割合はまだ３０％水準にすぎない。サムスンが２０１１年以降インド市場でシェア１位を守っているという象徴性も考慮した。

タイゼンを搭載した製品を拡大し、プラットフォーム市場での影響力を拡大する布石という意味もある。事実サムスンはタイゼン生態系構築が不十分だとの判断からタイゼン搭載機種の発売を延期し続けた。ＯＳの性能がいくら良くてもその上で使うアプリケーションがなければ事実上使い道がないためだ。しかし先週開かれた「ＣＥＳ２０１５」でタイゼンテレビを発表したのに続き、今回Ｚ１を公開し本格的なタイゼン生態系構築に乗り出した。今年発表するスマートウォッチ、スマートバンドなどにもタイゼンを搭載する。

ただスマートフォンではアンドロイドのパワーが圧倒的であるだけに、アンドロイドの生態系を借りる迂回的な戦略を並行する見通しだ。サムスン電子モバイルのニュースを伝える「サムモバイル」によると、Ｚ１ではアプリ互換レイヤー（ＡＣＬ）を採用しアンドロイドアプリを駆動することができる。一種のエミュレータであるＡＣＬを設置すればＺ１でアンドロイドアプリをダウンロードして使用できるのだ。サムスンはこれを通じてアプリ生態系確保という新ＯＳの問題をある程度克服できると期待している。

あるＩＴ業界関係者は、「タイゼンのアプリケーションストアにメーカーや開発会社を最大限多く引き込んでこそ影響力を広げることができるだろう」評価した。


１０万ウォン切る…サムスンが「タイゼン」搭載の携帯電話をインドで発売（１）