【コラム】EU人権政策侮れば対北朝鮮問題に支障が出る(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.11.28 11:57
「欧州連合(EU)の首都」ベルギー・ブリュッセルの11月は雲り空でいつも暗くてじめじめしている。この灰色の古都の中心部の「リュ・ド・ラ・ロワ(Rue de la Loi)」、すなわち「法の道」の東にはX字の形の巨大な18階建てビルが威容を誇っている。EU執行委員会本部「ベルレモン(Berlaymont)」だ。ベルレモンはその場所にあった過去の修道院の名前でEU執行委員長、欧州理事会議長などEUの首脳部が皆ここに勤めている。この雄大で独特な建築物が欧州連合のシンボルとなっている理由だ。
EUの心臓という象徴性だけでなくこの建物にまつわるエピソードは欧州統合の素顔を見せる。建物が完成したのは1967年。この当時は致命的なアスベストが使われており、ベルレモンも例外ではなかった。アスベストの有害性が明らかになるとEUは大々的補修を決める。そして91年から補修工事が始まる。韓国だったらパパッと2~3年で足りただろう。しかし予算問題で会員国間の異見により最終的に仕上がったのは2004年。何と13年かかった。建設期間の8年より5年も長かった。EUの遅々とした業務処理速度を端的に見せたケースであった。