韓国性売買リポート(下) 根深い韓国の性売買文化を根絶するためには…(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.12.04 15:53
キム・ジヘさん(32、仮名)はソウル下月谷洞にある「ミアリテキサス」で働いている。 一日平均3、4人の男性を相手にしている。 ジヘさんが初めて売春を始めたのは学校の授業料のためだった。 2004年にソウル江南の「ルームサロン」が最初の職場だった。 その年、性売買特別法が施行された。 風俗街が強制的に閉鎖された時期だった。 このため売買春が可能な他の遊興店が“特需”を迎えた。 ジヘさんは江南・瑞草などのルームサロンを転々としながら学費を稼いだ。 しかし家に生活費を入れていたうえ、お金を遣うことも増え、休学と復学を繰り返し、結局、卒業できなかった。
ジヘさんがミアリテキサスに入ったのは昨年2月。 性売買特別法でミアリテキサスがすべて消えたという噂は事実でなかった。 ジヘさんは3カ月間、月平均500万ウォン(約38万円)稼いだ。 これで学費は十分だと考えて復学した。 しかし生活費がまた厳しくなった。 他のアルバイトもしたが、給料があまりよくない。 ジヘさんは今年9月、またミアリに戻ってきた。
先月4日、ミアリテキサスでジヘさんに会った。 ジヘさんは「事実上取り締まりもしないのに性売買特別法を作り、売春女性だけが犯罪者になった」と話した。中央日報が全国の主要風俗街を取材した結果、ジヘさんのように風俗街を一度離れた後、また戻ってきたという女性が多かった。 この女性たちは「すぐにも家族の生計を維持する責任がある状況で、他の仕事に移るのは容易でなかった」と主張した。 ソウル地域の風俗街で働くイさん(34)は「2010年以降、1回も取り締まりを見ていない。 意味のない法をそのまま置いておく必要があるのか」と語った。 性売買従事者と事業主からなる「全国ハント連合会」は9月、憲法裁判所に性売買特別法に対する違憲法律審判を申請した。