国連安保理の新たな北朝鮮制裁決議案、全会一致で採択…「石油輸出量制限」

国連安保理の新たな北朝鮮制裁決議案、全会一致で採択…「石油輸出量制限」

2017年09月12日08時51分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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11日(現地時間)、国連安保理が発表した北朝鮮制裁決議案。
  12日、国連安全保障理事会理事国15カ国が新しい北朝鮮追加制裁案を全会一致で採択した。前日に激しい協議を経たことから、中国とロシアもこの制裁案に対して拒否権を行使しなかった。

  これに先立ち、米国が1週間にわたる中露との協議を経て最終修正案を用意していたことから、決議案は無理なく採択されるだろうとの見方が優勢だった。中国外交部の耿爽報道官は11日、「対外に団結一致した声を出すことを希望する」と明らかにして安保理の表決に対して賛成を示唆していた。

  先週米国が出していた草案に比べ、中露との協議を経て昨日用意された最終原本は制裁レベルの面でかなり緩和された。まず、当初は北朝鮮に対する石油製品の輸出を全面的に禁止しようとしていたが、年間200万バレルに制限して、原油の供給は例年水準に凍結することを決めた。これに伴い、原油と精油を合わせた北朝鮮全体の油類輸入で約30%の遮断効果が期待でき、石油精製品だけに限れば55%の遮断効果が発生することが予想される。

  しかし、原油は現行通り輸入しながら25万トンほどの無償支援も引き続き受けることができるだけでなく、北朝鮮が現在1年ほど使用できる原油を備蓄しているという点も油類制裁効果を大きく制限するだろうとみている。AP通信などは、専門家の意見に基づいて「北朝鮮油類制裁がどれほど大きな効果を発揮するかは疑問」と伝えた。

  だが一部では、原油制裁に向けて第一歩を踏み出したことに意義を見出すべきだとの見解もある。北朝鮮の主力輸出品である石炭の場合も、昨年末に初めて制限的な物量を禁じ、先月すべての物量に制裁を拡大した前例があるためだ。米国は原油供給の中断という項目を入れて、後で供給量を減らしていく足がかりを用意したとみている。

  その上、現在北朝鮮に流入している石油と原油の正確な量を把握できない状態だ。このため、今回の制裁案では理事国が北朝鮮への輸出量を毎回安保理に報告させるようにした。事実上、中国とロシアを狙った措置だ。これを通じて中露の輸出内訳を詳細に把握できるものと期待している。

  米国の立場では、北朝鮮の繊維製品輸出禁止条項を草案通りに通過させて体面を保った。やや緩和された北朝鮮労働者の海外就労制裁まで合わせて10億ドル(約1094億円)の制裁効果があると推算している。しかし、交渉過程で制裁対象から金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長などの名前は削除された。北朝鮮の「最高尊厳」に対する制裁が北朝鮮を強く刺激するという理由で、中露が削除を強く主張したという。米国側でも正恩氏が海外に隠し持っている資産を特定するのが難しい状況で、象徴的な効果よりは実質的な効果を上げられる制裁に集中したと分析することができる。

  米国が草案で挙げた5人の制裁対象のうち、正恩氏と彼の妹の金与正(キム・ヨジョン)氏の名前など4人が外され、朴映式(パク・ヨンシク)人民武力相だけがリストに入れられた。

  北朝鮮唯一の航空会社である高麗航空も制裁名簿から外された。北朝鮮海外労働者の輸出と公海上の北朝鮮船舶強制臨検に関しても、草案に比べて内容がやや緩和された。当初、米国は北朝鮮海外労働者に対する雇用と既存労働者への賃金支給を禁止するなど「全面禁止」を推進していたが、最終案には新たに雇用する時に安保理からの許可を受けるよう変更された。北朝鮮労働者は中国、ロシアを中心に世界40カ国余りで少なくとも5万人以上が年間12億~23億ドルを稼いでいると言われている。

  武力を動員した公海上の臨検も緩和された。核物質や武器など禁輸品目を積載しているとの情報がある時だけ公海上で臨検を行うということで制裁のレベルを下げた。

  北朝鮮が6回目の核実験を強行してから9日で制裁案を用意したが、依然として課題も残る。特に北朝鮮と中露の国境地域で、統計に反映されないようなさまざまな物品の闇取引が相当な量にのぼるうえ、両国が事実上黙認しているという限界も指摘されている。
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