【コラム】戌年、匠人の夢…技術で人間を代替した韓国の責任(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.01.09 11:31
昨年春、光陽(クァンヤン)製鉄所に名匠が誕生した。驚くことに人文系高校出身者だった。工業高校出身者に負けまいと30年間も闘魂を発揮した。世界的な技術所有者だ。鉄を厚板にする際、1000トンのローラーが押す(圧延)。その時に鉄鋼表面の傷を減らそうと油を散布するが、1秒間ほどローラーの作動に空白ができる。10メートル程度の不良品が生じるのだ。10年間の研究の末、これを解決した。現場の匠の精神、それを認める企業なしには不可能な革新だった。
これに比べて自動車産業に就職した工業高校出身者は凡人になった。技の自尊心を失って久しい。造船業もほとんど同じだ。溶接の匠人も近いうちに消えるだろう。日本のトヨタと三菱では匠人が依然として優待を受ける。作業場での人事考課、業務配分もこの人たちの役割だ。専攻を失った時に自分を保護する装置は労働組合だけ、技術権力を失った労働者は自ら戦闘的な労働運動に潜伏する。