フォルクスワーゲン（ＶＷ）だけでなく系列会社のアウディやチェコのシュコダも一部車種に排出ガスの不正プログラムを装着していた。２８日（現地時間）、フォルクスワーゲングループ系列のアウディの広報担当は「『ユーロ５』レベルエンジンのアウディディーゼル車２１０万台にも問題の排出ガス低減ソフトウェアが装着されていたことが確認された」と明らかにした。ユーロ５は欧州連合（ＥＵ）が２００８年からディーゼルエンジンに適用した排出ガス規制基準だ。

問題のソフトウェアはＡ１・Ａ３・Ａ４・Ａ５・ＴＴ・Ｑ３・Ｑ５など計７モデルに搭載された１．６と２．０ターボディーゼルエンジンに装着された。これらの車種は西欧で１４２万台、ドイツ５７万７０００台、米国１万３０００台程度が販売された。

グループの別の系列会社であるチェコのシュコダもこの日「自社で生産された車１２０万台が問題の低減ソフトと関連がある」と認めた。

フォルクスワーゲングループは１１００万台のディーゼル車が不正ソフトで「排出ガス検査を通過したものと思われる」と明らかにした。今まで明らかになった規模はフォルクスワーゲンが５００万台、アウディ・シュコダ３３０万台だ。計算上では３００万台が残る。ブルームバーグ通信などは「グループ内のほかのブランド車にも不正ソフトが装着されている可能性がある」と伝えた。

フォルクスワーゲングループはこれら３ブランドのほかにもスペイン企業セアト、高級車ブランドのポルシェ・ランボルギーニ・ベントレー・ブガッティを含む計１２ブランドで構成されている。

フィナンシャルタイムズ（ＦＴ）は「ドイツ検察がマーティン・ウィンターコーン前ＣＥＯをはじめ内部調査を進めた高位役員２人に対して予備捜査を始めた」とこの日報道した。ドイツ検察がフォルクスワーゲン排気ガス操作事件に関して会社関係者を指名したのは今回が初めてだ。

ウィンターコーンは今回の事態の責任を負って今月２３日に退任した。彼は「不正行為を認知できなかった」と主張した。フォルクスワーゲンは２日後、ウィンターコーンの後任としてマティアス・ミュラーポルシェ代表を新ＣＥＯに任命した。

一方、ブルームバーグ通信はこの日ベルギー環境団体「交通と環境（Ｔ＆Ｅ）」の報告書を引用して「メルセデスベンツ乗用車を実際に走行する場合、消耗する燃料がすでに発表した数値より平均４８％多いことが分かった」と伝えた。特に「新型Ａ・Ｃ・Ｅクラスモデルは、さらに５０％程度多かった」と報道した。ドイツ自動車の主要ブランドであるベンツ・アウディ・フォルクスワーゲンがさまざまな理由で信頼性の危機に陥ったことになる。