【噴水台】安倍教科書の二つの顔
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.03.27 08:56
「ファンタジーを教えようとするのか」「学問の自由がないからノーベル賞の見込みがないのだ」。2015年10月、韓国政府が国定歴史教科書発行計画を発表した時に出てきた批判だ。韓国国民によるものではない。日本ネットユーザーがインターネットに載せた皮肉のコメントだ。独島(ドクト、日本名・竹島)など日本の歴史わい曲がますます激化していたときで、盗っ人猛々しさにもほどがあった。教科書国際紛争が起きれば検定よりは国定が不利だ。国政は完全なる国家責任だからだ。日本はそのような事実をよく知っている。敗戦後の1949年から国定を検定に変えた。画一化された軍国主義集団教育を反省して未来に進むという名分だった。
それは真実ではなかった。まさに、子どもたちにファンタジーを教えようとする国は日本であることだけが明確になった。安倍晋三政権が強く推し進めている修正主義歴史観が入った教科書がその極みだ。形式こそ検定ではあるものの、出版社は文部科学省が提示したガイドラインを徹底的に従っている。ゆがめられた指針に、文句をつけることも、自律を主張することもなかったため、ファクトと解釈がちぐはぐだ。検定の仮面をかぶった安倍教科書の二つの顔だ。
安倍政権は緻密(ちみつ)で執拗だった。2014年教科書検定基準を改正して政府の見解を記述するように規定した後、「学習指導要領」の解説書の内容を変更した。竹島は「日本固有の領土」「韓国による不法占拠」と記述するよう念を押した。2014年小学校、2015年中学校、2016年高1教科書はこのようにして作られた。そして今月24日、高2用教科書でピリオドを打った。21世紀型「新帝国主義」教育を夢見ているのか。