<Mr.ミリタリー>最悪に向かうかもしれない北朝鮮非核化シナリオ(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.06.15 13:24
北朝鮮の非核化に向けた米朝首脳会談が12日にシンガポールで開催されたが、まだその成果は分かりにくい状態だ。トランプ米大統領の独特の直感で北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の非核化に対する誠意を確認したという言葉のほかには判断の根拠がない。金委員長の確答は公開されていない。にもかかわらずトランプ大統領は韓米両国が決めるべき連合訓練を金委員長の要請で中断するという大きな贈り物を与えた。下手をすると安保の危機を迎えるかもしれない中で勝負に出たのだ。
北朝鮮の完全で検証可能かつ不可逆的な非核化(CVID)を強調してきたトランプ大統領の態度がなぜ変わったのか。最も大きな理由は北朝鮮が第1段階の核武装を終えたためと判断される。日本の長崎大学核兵器廃絶研究センターは13日、北朝鮮が保有する核弾頭を10-20発と発表した。昨年、韓米が北朝鮮に軍事的圧力を加えた当時、北朝鮮の核武装は未完の状態だった。その北朝鮮が昨年9月3日に6回目の核実験を終えた後、6カ月間ほどかけて実験の結果を分析し、精巧な核兵器を開発したというのが、専門家らの分析だ。北朝鮮は冬季平昌(ピョンチャン)オリンピック(五輪)期間に実際に使用可能な核弾頭を集中的に生産した可能性が高いということだ。北朝鮮は決心さえすれば核弾頭を100発まで増やすことも可能だ。北朝鮮がミサイル試験場を閉鎖すると伝えたが、数カ月あれば再建できる。北朝鮮は核兵器とミサイルを秘密裏にいくらでも高度化できる段階に入っている。