－－未来の美の基準はどうなるだろうか。

「『グローバルな美しさ』が多くなる。ほかの国、多様な地域の人々の間の結婚が増えながら人々はますます混ざり合うだろう」

ブラウンは革新のアイコンだ。彼女が出した「ヌード・メーキャップ」は化粧の新しいトレンドになった。彼女が初めて出したジェルタイプのアイライナーもほかの会社が追随して出しながら今では一般化した。

－－多くの会社があなたの製品を模倣しているが。

「ほぼ２５年間、模倣されてきた。だが良いことだ。私が正しくやってきたという傍証だ。ジェルアイライナーだけでもすべての会社が追随してきた。だが私たちの会社の製品が全世界で販売１位だ」

ブラウンＣＣＯは「新しいアイデアを探し出す革新も重要だが、その革新を通じて他社の製品よりも良くならなければならない」と強調した。その事例にＢＢクリームを挙げた。韓国で旋風的な人気を呼んだＢＢクリームに初めて接した時、ブラウンは「厚くて青白い」感じが気に入らなかった。しかし社員らはＢＢクリームを作ることを望んだ。１年後バービー・ブラウンの特性を生かしたＢＢクリームが発売された。彼女は「初めてＢＢクリームを出したわけではないが、今は米国市場でトップになった」と話した。

－－新技術は化粧品産業にどんな挑戦になるだろうか。

「挑戦ではなく機会だ。変化は常に起きる。適応しなければ道に迷ってしまうだろう。例えば情報技術（ＩＴ）を活用してより多くの人に私たちの製品の写真やストーリーを知らせることができる。雑誌に広告をせずともということだ。オンラインを通じた化粧品販売はもっと増えるだろう」

－－育ちゆく世代に未来を見るならば。

「私たちの世代とは違う。私たちの世代にはお金が重要だった。より多くの金を稼ぎたがったし、出世を望んでいた。今は情熱と施しがトレンドになっている。若い世代は有機農・リサイクル製品をさらに多く望む。健康と環境が未来のビューティー産業の巨大な要素になるようだ」

－－創意性をどのように維持するのか。

「新しくて興味深いことを常に探している。旅行で世界の女性たちに会いながらインスピレーションを得る。ソーシャルネットワークサービス（ＳＮＳ）が多いに役立つ。すばらしいものを見るたびに写真を撮って人々と共有する」

彼女の会社は開放的で有名だ。彼女の事務室はいつも開いている。社員はいつでも彼女を訪ねてきて対話ができる。会社ではヨガとマニキュアクラスが運営されている。子供たちやペットを会社に連れてくることができる。家よりも会社で時間を多く過ごすだけに会社は快適で楽しくなければならないというのが彼女の考えだ。彼女は「閉鎖的で否定的ではどんな場所にもたどり着けない。開放的で肯定的でなければならない」と話した。

９１年の創業当時にはバービー・ブラウンもベンチャーだった。彼女はベンチャー創業を夢見る若者たちにこのように話した。

「私もやはり何か助言を受けていたらスタートできなかったかもしれない。純真で専門的知識がないことが役立った。だが、この頃は若者たちには誰かのもとで先に仕事をしてみろと話す。創業前にその産業がどうなのかについて学ばなければならない。多くの青年が人々と共に仕事をすることがどうなのかしっかり分からないまま事業を始める。もう１つ助言がある。勉強しなさい。学校に行って学場なければならない」


＜世界革新企業家、未来５０年を語る＞（１６）バービー・ブラウン…化粧品１つでメイク終わる時代（上）font>