【時視各角】活魚と死んだ魚…米中若者は勢いよく跳ねているのに韓国は

【時視各角】活魚と死んだ魚…米中若者は勢いよく跳ねているのに韓国は

2018年09月19日10時10分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  国際通貨基金(IMF)の李昌鏞(イ・チャンヨン)アジア太平洋局長が数年前にソウルの有名私立大学で特講を行った。科目は「創業(起業)学」。100人ほどの受講生に聞いてみた。「このうち卒業後に起業したい人は手を挙げてみてください」。挙手をした学生はわずか10人(10%)。起業学を聴講している学生さえこの有様とは…。李局長はその後、米国の大学で同じ質問を投じてみたという。結果は70%。

  これは何でもない。昨年、韓国内の大学生のうち、起業するかスタートアップで働くと答えたのはそれぞれ2.8%と1.1%にとどまった。残りはすべて公務員や大企業を望んだ。青年体感失業率23%、大学生のコンビニエンスストアのバイト競争率まで10対1という求職難の中では仕方のない現実だ。だが、この数値が私たちの未来を左右するため問題だ。土地は狭くて教育水準は高い私たちに寄る辺となるのは頭脳と開拓精神しかない。ところが韓国若者の起業者比率は0.8%、中国は8.0%。10倍だ。人口は20倍の差があるので、このままなら単純計算で200倍の格差が生まれるわけだ。米国と中国若者たちが勢いよく跳ねる活魚ならば、韓国の若者は水族館の底に張り付くようにうつ伏せになって動くつもりのないカレイだ。どうするべきか。

  先週、ワシントンのある対談行事に参加したアマゾン(Amazon)の創業者のジェフ・ベゾスの言葉からヒントを探してみたい。

  ベゾスはこの時代最大の革新アイコン。ところが彼は成功より「失敗」を論じた。「失敗と革新は切り離そうとしても切り離せない双子」という。さらに「アマゾンが革新を成し遂げるには、今後もっと多く、もっと大きく失敗しなければならない」と主張する。アマゾンは過去22年間で70個近くの事業を始め、そのうち18個の事業に失敗した。だが、それが再起の滋養分になった。ウーバー(Uber)の創業者トラビス・カラニックは破産して3年間月給のない生活を耐えた。4度の大きな挫折を体験して再起した。アリババ(阿里巴巴)の創業者、馬雲(ジャック・マー)は8回も失敗した。米シリコンバレーのCEOは平均2.8回の失敗経験を持つ。韓国の起業CEOは平均1.3回だ。韓国のCEOが賢いからか。違う。米国・中国の起業者は失敗しても怖気づかず、再起業ないし再起する。起業失敗者の求職費用を地方政府が補助して加算点も与える。創業期間を勤務経歴と認定して社会保障保険を提供する。実質的なセーフティネットを提供する。ただ、審査は厳格にする。韓国はそれができない。起業だけを促進するが、失敗に寛大ではない。むしろ懲罰を加える。失敗する瞬間、あらゆる保証に縛られる。再挑戦をしないのではなく、できない構造だ。CEO起業失敗回数がシリコンバレーより2倍以上書くほかはない隠れた理由だ。

  起業せずに公務員になった韓国の頭脳人材は何をするだろうか。規制を作り出す。自身が甲として残る道を知っているためだ。毎年新設・強化された規制件数だけ見ても分かる。2009年855件、2013年1099件、2016年1454件だ。この食物連鎖の最初の輪を見直さない限り、いくら政権が変わってもすべて同じだ。

  文在寅(ムン・ジェイン)大統領が3日前、「再起」を狙う人のための「失敗博覧会」に足を運び「再び希望を抱いて夢を取り戻してほしい」と述べた。だが、そのような暇なメッセージだけでは韓国のアマゾンやアリババが出てくるわけがない。敗者復活が可能な画期的制度、社会的雰囲気を作らなければならない。それでこそ成長動力も、雇用も生まれる。

  辺りを見回すと、韓国社会で実に簡単に、そして何度も敗者復活する部類がある。政治家、芸能人だ。私は、今この部類を「挑戦する若手起業家」が占めるべきだと信じている。それが健康な社会で、私たちが生きる道だ。

  金玄基(キム・ヒョンギ)/ワシントン総局長
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