【コラム】演奏者だけがいる国、大韓民国(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2016.05.30 11:34
ハノーバーとソウルの環境を端的に比較するのは無理だと考えたりもした。だがそう考えたら4年前に日本の東京で行ったまた別のピアノセレクションが思い出された。ここもある調律師のおじさんの個人ショップだったが、比較的古くないスタインウェイDモデル2台と、とてもきれいによく手入れされた50年を超える年式のスタインウェイDモデル2台を持っていた。
そういえば日本という国ではどの公演会場でも状態の良くない楽器と向き合ったことはなかった。国民性に合わせうんざりするほど厳しい条件で構成された楽器倉庫で過ごしながら365日24時間待機している調整職人の専属管理を受ける楽器は数年間演奏を続けても状態は大きく悪くならない。