金正恩の執務室がある聖域、労働党本館を韓国側に初公開
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.03.07 10:24
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は5~6日に北朝鮮を訪問した対北朝鮮特使団を迎え先代の時とは違った自分だけの特色を見せた。特使団が平壌(ピョンヤン)に到着してから3時間で電撃的に接見と夕食を進めたのがその事例だ。
金日成(キム・イルソン)主席と金正日(キム・ジョンイル)国防委員長は韓国特使に接見直前まで面談日程を教えなかった。だが今回の特使団は事前に北側と金正恩に会う時間・場所・形式に対し調整し、概ね日程通りに進められた。金正恩が特使団を自身の執務室のある建物に呼んで会談して夕食をともにしたのも特筆すべき部分だ。金宜謙(キム・ウィギョム)青瓦台(チョンワデ、大統領府)報道官は、「(金正恩との)接見と夕食は午後6時から10時12分まで4時間12分にわたり進められた。労働党本館にあるチンダルレ館で行われた」と明らかにした。
北朝鮮で金正恩の執務室がある労働党本館(党中央委員会ビル)は聖域も同様だ。韓国の要人が労働党本館を訪問したのは今回が初めてだ。2000年と2007年の南北首脳会談は迎賓館である百花園招待所の会議室で開かれた。韓国政府当局者は「文在寅(ムン・ジェイン)大統領が自身の特使である金与正(キム・ヨジョン)を青瓦台に呼んで会談し歓待したことに対する答礼次元かもしれない。金正恩が笑う姿を北朝鮮メディアに公開するのは自信の表現や特使一行に対する満足の表れ」と話す。また、金正恩は特使団との5日の夕食に夫人の李雪主(イ・ソルジュ)まで参加させた。丁世鉉(チョン・セヒョン)元統一部長官は、「北朝鮮が今回の特使団訪朝を通じ『われわれは国際基準に合致する正常国家』というイメージを植え付けようとするのに注力したとみられる」と解釈した。