ポルシェもやはり新型「ケイマン」の車体のうち、床、ドア、トランクなど４４％をアルミニウムで作った。ポルシェコリア関係者は「新車開発時からアルミニウムやマグネシウムのような軽量金属を優先使用し、絶対に必要な部分だけに鋼鉄を使うというのが原則」と説明した。アウディは軽量化解決策をマグネシウムに求めた。アウディコリア関係者は「小型車『Ａ３』のトランスミッションと多くの車両のダッシュボードとハンドルに鉄より３０％以上軽いマグネシウムを採用している」と話した。

プラスチック素材も用途が拡大している。耐熱性・耐久性に優れ丈夫でありながら鋼鉄の重さの６分の１にすぎないポリアミドが代表的だ。ランクセスコリアのハン・サンフン理事は、「ポリアミドは車両前方のフロントエンド、エンジン　オイルファン、ブレーキペダルなどに使われている。現在車両構成品の１５％である合成樹脂の比率は１０年以内に２０％まで増えるだろう」と予想した。

新素材は軽量化性能の検証は受けたが高い価格が障害だ。自動車調査専門会社のＣＡＲによると、車体のアルミニウム比率を１０％高める場合、燃費は３～４％改善される。しかし一般自動車用鋼板に対しアルミニウムは５～６倍、炭素繊維は１０倍以上価格が高いのが問題だ。

そこで大衆車であるフォルクスワーゲンは高価格な素材革新の代わりに構造改革を選択した。この会社は大衆車である第７世代ゴルフを開発し、新素材を使わず高強力鋼板の使用を大幅に増やすという原則を立てた。２０１２年に発売されたゴルフは、電子で３キログラム、エンジンで２２キログラム、駆動装置で２６キログラム減らした。ゴルフの減量には新鮮な発想が際立って見える。例えば運転席の計器盤横のダッシュボードは熱可塑性樹脂発泡剤をサンドイッチのようにプラスチックの間に注入し４００グラム減らす成果を得た。フォルクスワーゲンは「自動車各部分の配置と構成要素を革新した結果だ」と話す。

自動車専門家の中央大学イ・ナムソク教授は、「環境と資源などの問題のため結局１０～２０年後に自動車の車体は鋼鉄の割合を最小化し多様な新素材を使う方向に進むだろう。こうした傾向に合わせ新素材を最小費用で導入する企業が未来の自動車市場を主導することになる」と予想した。


環境規制と燃費強化…世界の自動車メーカーは減量競争中（１）