【コラム】THAAD、韓中両国の出口戦略を悩む時(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.04.20 17:33
THAADは、弾道弾迎撃ミサイル(Anti-Ballistic Missile、ABM)の一種だ。弾道ミサイルの迎撃には、ブースト段階(Boost-Phase)、中間コース段階(Midcourse-Phase)そして終末段階(Terminal-Phase)がある。THAAD(Terminal High Altitude Area Defense)は名前通りに終末段階で迎撃することだが、PAC-2、またはPAC3のように低い段階ではなくて高い段階で迎撃する。THAADは、探知システムであるAN/TPY-2レーダー(高性能Xバンド・レーダー)から送られた情報を通じて標的を捜索し、破片弾頭方式でない直撃(Hit to Kill)方式の運動エネルギーで敵の弾道ミサイルに衝突して破壊させる。
中国が敏感に反応するのはTHAADの目と呼ばれるAN/TPY-2レーダーだ。韓国は終末段階モード(Terminal Mode)で運営され600キロ程しか探知できないと主張しているが、中国は前進配備モード(Forward Base Mode)に変える場合、最大2000キロが離れた中国内陸を探知でき、これが米国のグローバルミサイル防衛(MD)体系とつながる可能性があると考えている。
韓国政府がTHAADの探知システムは終末段階モードなので中国が懸念する必要がないと何度も強調しても中国は信じていない。日本が東海岸に2台のAN/TPY-2が前進配備モードで中国を探知していることに対して抗議を受けたという記事を読んだことがない。