潘基文（パン・ギムン）国連事務総長側が「統一問題の解決に寄与してほしい」という北朝鮮側の手紙を受けたことを認めた。１３日に北朝鮮外務省が国連事務局に伝えたというその手紙だ。手紙の名義は北朝鮮政府・政党・団体連席会議参加者一同だ。

朝鮮中央通信によると、手紙には「（潘基文）事務総長をはじめとする国連事務局の責任のある人たちが朝鮮半島情勢の緩和と統一問題の解決に前向きに寄与することで、国連の歴史に意味のある１ページを刻むことを期待する」という内容がある。国連副報道官は２０日、国連ブリーフィングで「手紙が到着したと信じる」と述べた。潘事務総長も手紙の内容を認知しているという意味だ。

潘事務総長の役割を要請する北朝鮮の手紙には、現在の国際封鎖局面を潘事務総長カードで打開してみようという計算が見える。訪朝をはじめとする韓半島（朝鮮半島）の緊張緩和のための役割は、大統領選挙出馬説が出ている潘事務総長にも実益が大きい。潘事務総長は先月の訪韓当時、「（北と）高官級の間で対話チャネルを開いている。機会があればずっと努力する」と述べた。

国連のドゥジャリク報道官はこれに関し、「潘事務総長は韓半島状況を改善するためにいかなることもする準備ができているといつも話してきた。立場に変化はない」と述べた。

しかし潘事務総長側は現在のところ訪朝計画がないと一線を画している。潘事務総長側の関係者は「国際社会の制裁局面だからといって潘事務総長が訪朝できないわけではない」とし「ただ、北が挑発を続けている状況では事務総長の訪朝を進めるのは難しい」と述べた。北朝鮮の挑発中断が潘事務総長の訪朝構想の先行条件ということだ。