<インタビュー>市民意識の欠乏が韓国の根本問題…民主主義に近道はない(3)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.03.04 11:34
チャン=社会学者として近代史の世界へ入り込んで何が一番難しかったか。
宋=よくご存じのとおり、歴史研究は史学界ではほとんどのミクロ的な研究だ。例えるなら数千人の研究者が各自ウサギの穴を掘り進めて、全員がそれなりの何かを捕まえて出てきたが、それが私のような社会科学者の性には物足りなかったのだ。それで史学者の研究結果を基に何か明確な命題を作り出そうと欲張った。言い換えれば歴史学者が発掘した無数の歴史的事実をレンガとして、近代韓国社会の人民の進化過程を社会学的想像力で再建築したのがまさに『人民の誕生』『市民の誕生』だ。大変だったのは、私が市民の誕生を説明するために使った歴史学者の基礎的事実が、すべて想像で幻想だと批判を受けた時だ。こういうことで根こそぎ崩れることもありうるのだという恐れがなくはなかった。