【コラム】韓国型発射体「ヌリ号」打ち上げに至るまでの難関

【コラム】韓国型発射体「ヌリ号」打ち上げに至るまでの難関

2018年10月22日09時23分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  過去、衛星打ち上げに踏み出した国々の初めての打ち上げ成功率は27.2%にすぎなかった。打ち上げ失敗は、米国、ロシア、中国、欧州、日本、インドなどの宇宙開発強国も通過した道だ。発射体失敗の原因としては、液体エンジンや固体モーター、推進力・動力装置、燃焼室などの推進システム系統で発生した問題が66%で、最も多いという。

  米国の「チャレンジャー号」は1986年、打ち上げ73秒後に爆発した。固体ロケット連結部位のゴムパッキングが寒さで破損し、弾力低下によって機能を果たすことができず、燃料タンクに火がついた。ロシアの「ソユーズ」も2002年、燃料ポンプシステムの過酸化水素汚染によるエンジン問題で打ち上げ29秒後に爆発した。

  発射体は精密で複雑だ。2013年3回の挑戦の末に打ち上げに成功した羅老号(KSLV-I)は、固体エンジンが装着された2段式ロケットでロシアと共同開発した。反面、2010年から開発中の韓国型発射体ヌリ号(KSLV-II)は1段目が75トン級エンジン4基、2段目は75トン級エンジン1基、3段目は7トン級エンジン1基で構成されている3段式ロケットだ。推進力の調節が容易で効率性が高い液体エンジンを搭載している。ヌリ号は、基本スペックからその複雑な構造によって開発段階ごとに挑戦だったと言っても過言ではなかった。

  韓国航空宇宙研究院(KARI)と共に主要産業体はヌリ号の独自開発ために必要な核心部品の開発と製作に参加している。韓国型発射体の総組立を引き受けた韓国航空宇宙産業(KAI)は、発射体の組立設計、発射体の血管であるハーネス設計、組立用装備設計と試験を遂行しており、発射体の核心部品である1段目の推進剤タンク製作も推進中だ。

  試験発射体は75トン級液体エンジン1基を装着するためヌリ号2段目に該当する。今まで体系開発モデル(EM)と認証モデル(QM)、そして今回の飛行モデル(FM)まで合計3基の試験発射体が組み立てられた。今年7月には総合燃焼試験も無事に通過した。しかし10月予定だったヌリ号試験発射体打ち上げは、推進剤加圧系統と推定される部品に異常が見つかってしばらく延期になった。発射体開発がどれほど困難かを如実に表す部分だ。

  試験発射体はもちろん、ヌリ号が実際に打ち上げられる前まで、今後も予想できない難関が発生する可能性があるだろうが、多くの問題を事前に発見して解決することが重要だ。

  KAIをはじめとする複数の企業は、先進国の初期発射体失敗事例を足がかりに、組立品質管理に心血を注いでいる。試験発射体打ち上げ以降も技術的な課題は山積している。1段目の組立には75トン液体エンジン4基を束ねて、まるで一つのエンジンのように作動するようにするクラスタリング技術が必要だ。約50メートルに達する3段式ヌリ号の機体を寸分違わず結合する工程も残っている。しかし、今までしてきたようにKARIの技術とKAIの航空機体系総合力を融合して進むなら、ヌリ号打ち上げまで数多くの難関を克服できると確信している。

  ハン・ウンス/韓国航空宇宙産業宇宙事業技術総括常務
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