【社説】最低賃金、合理的に改善してこそ本当の進歩だ=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.04.04 16:14
政策を理念だけで眺めれば実際の効果を正確に評価できず、適切に改善するのも難しい。今の最低賃金がそのような状況だ。経済現場では悲鳴があがっているが、政府は短期的な処方に依存して不満を弥縫している。政府は最低賃金引き上げを所得主導成長の核心政策であり代表的な進歩政策と考えているが、専門家らはこれに同意しない。
最低賃金の過度な引き上げによる衝撃は予想よりも大きかった。経済学者は雇用市場が完全雇用に近い時に最低賃金引き上げの効果が大きいと分析する。現在のように青年失業が深刻な時は最低賃金引き上げはむしろ雇用減少につながる副作用が大きい。さらに所得と雇用は経済成長の結果であり、成長をもたらす要因ではない。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で青瓦台(チョンワデ、大統領府)政策室長を務めた李廷雨(イ・ジョンウ)慶北大名誉教授のような進歩学者までが「雇用という馬車は経済成長という馬が引く結果であり、馬車を馬の前に置くことはできない」と指摘した。