アラオン号船長「南極の氷でかき氷作ろうと思ったが…」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.03.17 16:22
韓国初の極地送氷研究船アラオン号のキム・ヒョンユル船長(52)。船長は16日「はるか遠い極地でも、変わった韓国の地位を実感した」と笑った。自国の技術で建造したアラオン号は昨年12月18日、冬の冷たい風をくぐって母港である仁川港を去り、南極に向かった。ニュージーランド南島のクライストチャーチを経て南緯75度線の南極海まで進み、88日目の15日、初の航海を終えて仁川港第1埠頭に錨を下ろした。航海した距離は3万3500キロ、地球を一周り回ったのだ。
韓国海洋大学を出た船長は三美海運・STXパンオーシャンなどに勤め、30年近く自動車専用船など商船を運航したベテラン。しかし南極はキム船長にも新天地だった。「氷海をつき破りながら進むときも、ペンギンが船の周りを離れず、船の汽笛を鳴らして航路を変えなければならないほどだった」と述べた。長さだけ26キロにのぼるおびただしい氷山にも会った。アラオン号がこの氷山を通り過ぎるのに1時間20分かかった。
キム船長は「アイスブルー」がどれだけ美しい色なのか目で確認した。あらゆる形象の氷山、流氷が日の光を受けて時々刻々色を異にする過程で、言葉では表現することができない青い光を見たら、感嘆詞が自然に出たという。アラオン号の乗務員たちは仁川港を出航の際、かき氷と冷麺の材料も準備して行った。純白の氷と雪で最高のかき氷や冷麺を味わうつもりだった。先に海の流氷を引き上げて味を見たらとても塩辛かった。南極大陸の氷山を崩して食べてみると淡泊な味と清凉感が逸品だった。「そのまま食べるのがいちばん良いという判断で南極印のかき氷はあきらめた」と話した。