【時論】北極航路開通は韓国の再飛躍のチャンスだ

【時論】北極航路開通は韓国の再飛躍のチャンスだ

2017年09月11日13時34分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  「第4次産業革命」を検索すると、人工知能(AI)・モノのインターネット(IoT)・ビッグデータ・情報通信技術(ICT)など関連検索語に出てくる(韓国言論振興財団、2017)。ここで私たちが注目するべき重要な事実は、これら関連語の間には「方向性」が存在するという点だ。「ホン・ギルドンは男」という事実には疑問の余地がないが、「男はホン・ギルドン」では決してない。したがって「人工知能は第4次産業革命」といえるが、「第4次産業革命は人工知能」ではない。

  第4次産業革命に関する最も大きな誤解の一つは、先端科学技術と第4次産業革命を無条件に同一視することだ。よくジョームズ・ワットの蒸気機関が第1次産業革命を起こしたという。しかし蒸気機関の基礎技術はフランス人のドニ・パパンが先に開発し、中国の宋にも似た技術があったという。しかしフランスでも中国でも産業革命は起こらなかった。

  ドイツと米国で起こった第2次産業革命を電気・化学革命というが、電気の父ウィリアム・ギルバートは英国人であり、近代化学の父アントワーヌ・ラヴォアジエはフランス人だ。結局、技術の開発が産業革命の必要条件になることはあっても十分条件ではないということだ。

  1万年余りの長い農業社会に初めて根本的な変化が訪れたのは15世紀末に「香辛料(スパイス)ルート」が開かれてからだ。かつて「黒い黄金」と呼ばれたコショウやチョウジ・ニクズクなどがインドネシア東端のモルッカ諸島で生産され、地中海を経てベネチアなどイタリアの都市国家が繁盛した。結局、香辛料貿易を基盤に17世紀に連合東インド会社(VOC)と証券取引所を設立したオランダが「商業革命(Commercial Revolution)」を通じて覇権国として登場した。

  18世紀まで大航海時代を経て「大西洋航路」(The sea route to India & South Atlantic route)が開かれると、インドの綿織物や新大陸の砂糖など製造技術を必要とする新しい商品の登場により、英国で製造業基盤の「産業革命(Industrial Revolution)が起こり、大英帝国の栄光を享受することになった。新しい道が先に開かれてこそ技術が動力を得て革命を起こし、新しい時代が開かれるのだ。

  香辛料ルートが商業革命時代を開き、大西洋航路が産業革命の時代を開いたとすれば、第4次産業革命の時代を開いていく新しい道は果たしてどこでどのように開かれるのだろうか。

  化石燃料使用による温室効果は人類文明が直面した最も大きな試練だが、持続可能な発展は危機への対処と同時に新たな機会をつかむことで可能になるだろう。

  地球温暖化により北極海の結氷が解け、10余年後には北極航路(North Pole Route)が商用化する見通しだ。この北極航路が大韓海峡を通過するという事実は、もしかすると五千年の民族史に一大転換点の到来を予告するものであるかもしれない。近代先進列強の母胎となった香辛料ルートや大西洋航路は韓半島(朝鮮半島)から遠いところだった。

  我々は人類文明史の大分岐(The Great Divergence)となった商業革命と産業革命を対岸から眺めながら苦痛と恥辱の近代史を迎えた。ところが今、韓民族に絶好の機会が訪れたのだ

  中国はユーラシア大陸の共同繁栄(win-win)を名分に一帯一路(One Belt One Road)という新しい道を開拓し、最近はこれを北極航路に連結しようとしている。日本が昨年、ロシア経済分野協力担当大臣を新設した名分は北方4島の領土紛争解決だが、これも北方政策の強化のためのものだ。

  一般的に遠大な国家戦略の実体はそれらしき名分の裏に深く隠れている。中国の一帯一路が中国版第4次産業革命「中国製造2025」の成功のための国家戦略なら、日本の北方経済協力は日本版第4次産業革命「ソサエティー5.0」の成功のための国家戦略であることを知らなければいけない。

  韓半島の5分の1にもならない小国のオランダと韓半島の大きさの英国が商業革命と第1次産業革命で先進強大国の栄光を享受したとすれば、今は北極航路の開通を控えた韓国が第4次産業革命の成功と韓民族の栄光を目指せない理由はない。

  新設される大統領直属の「北方経済協力委員会」が第4次産業革命に成功した先進国・大韓民国の産室になることを期待する。

  キム・テユ/ソウル大産業工学科教授
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