ドキュメンタリー映画『すまない、独島よ』は目的意識を明確に表しながらも、みすぼらしいスローガンとして強弁しない美徳を備えている。独島(トクト、日本名・竹島)領有権問題を扱うこのドキュメンタリーの立場と一致する部分だ。
「独島はすでに韓国領土」であり、「韓国領土」とは「生活の根拠地」という見解だ。これを実感させる点は2つある。一つは実際に独島に住む人だ。唯一、いや‘唯二’の住民である60代の老夫婦が漁船を運営し、海産物を獲り、陸地から遊びに来た孫を明るく迎える日常は、‘人が住む土地’独島を感じさせる。