【コラム】北朝鮮が平昌オリンピック前日に不参加を宣言したら?(2)

【コラム】北朝鮮が平昌オリンピック前日に不参加を宣言したら?(2)

2018年02月05日14時30分
[ⓒ 中央SUNDAY/中央日報日本語版]
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  そこで北朝鮮はソウルに目を向けた。このような接近は慎重に行われている。北朝鮮は韓国の欲しいものを知っている。平昌五輪に参加するということを明確にし、同時に北朝鮮が望むものを提示する形だ。初めは低いトーンで言及したが、時間が経つにつれて強く、また多方面から要求している。金正恩は新年の挨拶で平昌五輪参加を「凍結状態にある南北関係を改善する」努力の一環だと主張し、「何より北南の間の張り詰めた軍事的緊張状態を緩和して朝鮮半島の平和的環境から用意しなければならない」と述べた。当時は韓米合同軍事演習の延期を要求した。そして、両国間の軍事演習の延期が確定すると、今度は演習を永久的に中断するよう要求している。

  北朝鮮の朝鮮平和擁護全国民族委員会は、先月29日に発表した談話文で「南朝鮮政府は神聖な領土を血の海にする米核戦略資産と侵略武力を引き込んではならず、米国との核戦争演習を止めて緊張緩和に向けた我々の誠意ある努力に応じなければならない」と言及した。これは韓米合同軍事演習の永久的中断だけではなく、韓国が米国の航空母艦起動艦隊を退かせろと要求したものだ。韓米同盟を分裂させ、米国の北朝鮮に対する攻撃能力を妨害しようとする狙いがある。北朝鮮は平昌五輪が終わる瞬間がレバレッジを失うことになるという事実を知っている。そのため、北朝鮮は平昌五輪に参加する価値を最大限まで高めようと力を尽くす。五輪開会式で統一旗(朝鮮半島旗、韓半島旗)の下で合同入場することや五輪史上初の合同チームである南北女子アイスホッケーチームを構成すること、牡丹峰(モランボン)楽団公演、テコンドー試演などを行うと提案したのはこのためだ。北朝鮮がテーブルに多くのものをのせればのせるほど、北朝鮮が終盤でこれを撤回すれば韓国が受ける打撃も大きくなる。同じ理由で、北朝鮮は板門店(パンムンジョム)での高官会談もメディアに公開されることを希望した。韓国は非公開を望んだ。

  どのような結論につながるだろうか。北朝鮮の圧迫が最高に至る時点は南北選手団が合同入場する五輪開会式のまさに前日だ。北朝鮮は韓国が自分たちの要求に同意することを主張するだろうし、そうでなければすべてを白紙化して平昌五輪をめちゃくちゃにすると脅しをかけてくるだろう。その時、韓国政府は深刻な状況に直面し、難しい決断の瞬間に置かれることになるだろう。北朝鮮は五輪開会式前日である2月8日の建軍節に大規模な閲兵式を準備している。北朝鮮が最後の瞬間に五輪不参加を宣言する場合、閲兵式もまた韓国の気まぐれに対抗して軍事的意志を示す場に変えることもできる。実際、こうしたことが起きれば現在の和解ムードはあっという間に崩れるだろう。北朝鮮が武器で韓国を脅したわけではないが、北朝鮮問題は原点に戻る。金正恩は新年の挨拶で「自衛的国防力をさらに固めていくべきだ」と述べていた。核・ミサイル開発を遅らせるという兆候はどこにもない。

  筆者はどうしようもない楽観論者だ。本当に北朝鮮が長期的緊張緩和のスタートラインに立ったと信じたい。しかし、北朝鮮が対決ではない対話を選択したという事実が明確になるまで、シャンパンを開けることはできない。(中央SUNDAY第569号) 

  ジョン・エバラード/元平壌駐在英国大使
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