【コラム】韓国の中国専門家は「親中国」なのか(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.05.13 10:22
筆者も十分に同感する。まず1つ目のケースに関してだ。中国専門家は、中国の意中が何なのかについての説明を最も多く要求されている。これは分かるようで分からない曖昧な表現が多い中国式の話法に起因するところが大きい。例えば習近平時期、中国は米国を相手に新型大国関係を構築するとして米国は中国の核心利益を尊重しなければならないと話す。これを直ちに解釈できる外国人専門家はほとんどいない。「新型」はどんな意味で、中国が言う「核心利益」は何なのかなど。中国当局の主張や学者の見解、中華圏メディアの解釈などをあまねく総合してこそやっと絵が描かれる。決して容易ではなく分かるようになった中国の立場をつばを飛ばしながら説明してみれば、返ってくる反応は意外にも「あなたは中国のスポークスマンか」という皮肉だ。
何が間違っているのだろうか。筆者が10年余り前、北京特派員時代に経験したことを思い出す。当時、中央日報の子会社と中国の会社の間の協力を仲介したことがあるが「君、すっかり中国人になったな。君の月給がどこから出てくると思っているのか」という話を聞いた。仕事を成功させるために中国の立場を最大限説明したことが、会社関係者の反感を買ったのだ。聞く側である韓国側への配慮が不足していたからだった。同じだ。国内の中国研究者が中国政府の本音を解説する時は、単純に「通訳」レベルではなく聞く人の立場も十分に考慮する「センス」が必要だ。