韓国人受賞者がいないノーベル科学賞、日本人は22人…日本の強みは?

韓国人受賞者がいないノーベル科学賞、日本人は22人…日本の強みは?

2018年05月10日15時20分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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野依良治ノーベル化学賞受賞者(中央フォト)
  科学者の最高の栄誉に挙げられるノーベル科学賞。韓国人はまだ受賞者がいないうえ有力候補に挙がっている人も少なく、未踏の領域として残っている。ノーベル科学賞は物理学賞、化学賞、生理学・医学賞の3つの分野があり、通常、該当分野の先導的な業績を持つ科学者が受賞する。では、受賞者は研究にどれほどの時間を費やしたのだろうか。

  韓国研究財団は最近、これに関連する報告書を出した。1945年から2015年までノーベル科学賞を受賞した447人の研究期間を分析したのだ。

  分析の結果、受賞者は平均37.1歳の時に核心の研究を始めたことが分かった。分野別にも物理学37.1歳、化学37.6歳、生理学・医学36.6歳と大きな差はなかった。

  ノーベル科学賞受賞者の平均年齢は59歳だった。30代半ばから後半に始めた研究がノーベル賞受賞という成果につながるまで平均22年かかったということだ。特にノーベル賞初期の1940年代には研究開始から受賞まで平均18.5年だったが、2010年に入ってからは29.2年もかかっている。受賞までにかかる期間が長期化する傾向が表れているのだ。30代に主張した理論が立証され、研究成果が商用化されるなどの成果が表れるまでにかかる時間が長くなっているからだ。

  ノーベル賞受賞者の研究期間が長い理由は、この賞が主に核心の理論を早期に主張した学者の功労を認めるからだ。韓国ではまだノーベル科学賞の受賞者が出ていないが、隣国の日本は受賞者が22人(日系米国人含む)にのぼる。その大半が2000年代以降の受賞者だ。長期にわたる科学への投資が最近になって成果として表れていると解釈できる。

  日本の強みは研究者が若い頃から長期間にわたり研究を継続できる文化だ。文部科学省傘下の理化学研究所(RIKEN)が代表的な例に挙げられる。1917年に設立され、昨年100周年を迎えた理化学研究所はノーベル科学賞受賞者3人を輩出している。

  研究の実績がすぐに出なくても研究費を中断せず支援し続けるのが理化学研究所の特徴だ。ノーベル化学賞を受賞し、理化学研究所の理事長を務めた野依良治教授は2016年の訪韓当時、中央日報のインタビューで「科学で大発見の機会は誰にでも開かれている。ただ、20-30年にわたる長期研究のための後押しが必要だ」と述べた。

  しかし韓国では若い学者が長期間研究できる環境が不足している。政府研究支援金の82%を教授の1割が占め、その大半が中堅級以上の教授だ。また、多くの研究課題を政府が決めて発注する形であるため短期間に成果を出さなければならず、研究者が自発的に課題を決めて研究するのが容易でない。野依教授は「若者は高齢者に比べて圧倒的な想像力と柔軟性を持つ。韓国の若い科学者が高齢の師や上司が提示した問題の答えを探すことに集中すれば成長は難しい」と指摘した。
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