【時論】北朝鮮ICBMに対応するために越えねばならぬ山(2)

【時論】北朝鮮ICBMに対応するために越えねばならぬ山(2)

2017年07月14日11時30分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  韓国軍は縦深が短い韓半島の地理的条件、技術水準、財政的負担および周辺国家との政治的状況などを考慮してKAMDを独自に構築する計画を2006年に立案した。KAMDは早期警報体系、指揮統制体系、そして迎撃体系で構成される。

  不幸にもKAMDが迎撃統合体系で作動するまでは道のりは遠い。縦深が短い韓半島の地理的環境のためにKAMD体系の対応時間を稼ぐためには北朝鮮の弾道ミサイル発射を必ず初期に探知しなければならない。地上早期警報レーダーは特性上ミサイルが一定の高度に上がらないと識別できず、これは少なくとも90秒前後の遅延時間を要する。

  一方、韓国で開発中の中距離地対空ミサイル鉄鷹(チョルメ)2の多機能レーダーとパトリオット用地域防空レーダーは故障の確率が高いため周期的に保守しなければならない。予熱時間が相対的に長いことに伴う準備時間、弾道ミサイル交戦に必要な飛行時間などを考慮すると対応時間が足りない。

  長距離地対空ミサイルは探索開発の段階にある。KAMDを構成する各迎撃体系を統合したシステム水準で統合試験と性能検証が行われたこともない。結局KAMDの独自構築には10年以上かかるかもしれない。独自のKAMD構築のためには早期警報衛星が必要で北朝鮮の様々な弾道ミサイル攻撃に対する交戦シナリオも確立しなければならない。シナリオ別に精密なタイムライン分析とこれに伴う命中能力分析も必要だ。

  キルチェーンとKAMDの各種体系を構築するためには天文学的な国防費が必要だが、そのような投資をすれば必ず早期構築ができるわけでもない。多様な運用概念を考慮してもキルチェーンの技術的な限界は明らかだ。したがってKAMDの運用にはハードウェア構築だけでなく運用概念をソフトウェア的に統合する能力を備えなければならない。北朝鮮の核ミサイル対応体系に対する体系的な技術検証が必ず必要な理由だ。

  戦時作戦権が米軍にある状況でこのような作戦の運用を独自遂行するのにも限界がある。戦作権の返還のために先にキルチェーンとKAMDを構築しなければならないのではなく、戦作権が先に返還されてはじめて北朝鮮の核ミサイルに対する独自の対応体系を構築できるということが韓国のアイロニーだ。

  チャン・ヨングン/韓国航空大学航空宇宙機械工学部教授

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