日本は尖閣諸島（中国名釣魚島）周辺領海を侵犯した後、日本巡視船に故意に衝突した疑いで７日に拘束した中国人船長を近いうちに釈放すると２４日、発表した。中国漁船のセン基雄船長（４１）は２５日にも中国に送還される見通しだ。これにより、７日以後、極限まで進んだ日本と中国に走った緊張関係はひとまず解決局面に入るものとみられる。

今回の事件を調査中の日本沖縄県那覇地検側はこの日、記者会見で「（船長が巡視船を）故意に突き飛ばしたのは明白だが、瞬間的にした行動で計画性はなかったものと見られる」とし「日本と日本国民、そしてこれからの日中関係を考慮すれば、これ以上拘束し、捜査を続けるのは望ましくないと判断“処分保留”決定を通じて釈放することにした」と明らかにした。

仙谷由人官房長官はこの日「（釈放を通じて） これからは日中間戦略的互恵関係が充実するように両国が努力しなければならない」と述べた。

中国外交部は談話を通じて「中国政府はチャーター機を派遣、船長を帰国させる方針」とし「日本がこれまで中国人船長に取ったすべての司法的措置は違法で無効」と主張した。日本は中国・台湾と日本が互いに領有権を主張する尖閣諸島久場島隣近海域で中国漁船が日本海上保安庁の巡視船を突き飛ばしたと船長と船員１５人を逮捕した後、船員１４人は釈放したが、セン船長はずっと抑留してきた。

ここに中国は尖閣諸島が自国領土であるだけに日本が自国の船長を拘束したのは不法だとし、強力に反発してきた。実際に中国政府は丹羽宇一郎駐中日本大使を５回も呼び出し、２０日には日本人４人を軍事施設不法撮影の疑いで連行、２３日、これを公表するなど日本に全方向から圧力をかけてきた。

一方、日本国内ではこの日、中国人船長の釈放方針に反発する声も激しくなっている。第１野党である自民党の石破茂政調会長は「菅直人総理が国連総会出席のため外遊中なのに、どうやってこんな決定が下ったのか、その判断の根拠と過程を国民に説明しなければならない」と非難した。

東京＝金玄基（キム・ヒョンギ）特派員