中国女子ショートトラックのエース王濛（２８）の“悪い手”が韓国スポーツファンを怒らせた。

王濛は１０日（日本時間）、ハンガリーのデブレツェンで行われた２０１３ショートトラック世界選手権大会女子３０００メートルスーパーファイナルで、パク・スンヒ（２１、華城市庁）を故意に押す反則をした。 王濛は失格となったが、この反則のおかげでパク・スンヒを抑えて女子個人総合優勝（総６８点）をつかんだ。 韓国ファンは「王濛がスポーツマンシップを捨てた」と怒りを表している。

ポータルサイトの掲示板には「王濛の行為はスポーツ精神に反する。 総合１位の資格はない」 「ショートトラックを見る度に王濛ら中国選手に腹が立つ。 失格だけで済まされるとは…」などのコメントが書き込まれている。

スケート連盟のチョン・イギョン競技理事は「王濛は激しい競技をしながらも知能的な面がある。 王濛は長距離が弱いが、パク・スンヒを牽制するため、わざと苦手な３０００メートルスーパーファイナルでパク・スンヒに反則をしたと見ることができる」と話した。

王濛は今大会の女子３０００メートルリレーでも巧妙に韓国選手を退けたが、審判陣は王濛の行為を反則と認めなかった。 中国は女子３０００メートルリレーで優勝した一方、韓国は途中で転倒し、完走できなかった。

もともと王濛は巧妙な競技運営で悪名高い。 ０６年トリノ冬季オリンピック（五輪）女子１５００メートル決勝では、ビョン・チョンサと王濛が接触しながら競り合ったが、ビョン・チョンサだけが失格となった。 王濛は銅メダルを獲得した。 王濛は０７年長春アジア競技大会３０００メートルリレーでもジン・ソンユのひざを何度も押して競技を妨害した。

韓国ショートトラックが今回の事件を契機に、来年のソチ冬季五輪の準備を徹底的にするべきだという指摘も出ている。

スケート連盟のキム・ボムジュ競技理事は「韓国はショートトラック強国というイメージが非常に強いため、審判が弱者をひいきするケースがある。 作戦を変えたり、練習で対処する方法を身につける必要がある」と強調した。