【グローバルフォーカス】北朝鮮に対する幻想から目覚める中国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.03.24 15:34
中国外交部は先月18日、北朝鮮産石炭の輸入を禁止すると発表した。中国がついに同盟関係の隣国・北朝鮮に対する支持を撤回する結論を下したのかと、希望を抱かせるような発表だった。発表のタイミングは、先月13日にマレーシアで起きた金正男(キム・ジョンナム)暗殺に対する中国の不快感を暗示している。北朝鮮対外貿易の80~85%を中国が占めている点を勘案すると、北朝鮮の首根っこをつかんでいる中国の禁輸措置は北朝鮮に非核化を強要する決定的な効果を上げることができる。
だが、前例を見ると、中朝関係で表と裏が完全に一致する場合はほとんどない。中国は北朝鮮の非核化解決法の重要な一部分だが、非核化を遮る問題の源泉でもある。このようなジレンマから脱するには、われわれは短期政策の枠組みを設定して国連の北朝鮮制裁を中国が遵守するように誘導し、北朝鮮の非核化が中国の直接的な国家利益になるようにしていかなくてはならない。このため、次の質問に対する答えが重要だ。中国人はどれほど北朝鮮の人々のために気を損ねたのだろうか。若い指導者・金正恩(キム・ジョンウン)が2011年末に権力の座に就いて以来、習近平中国国家主席と金正恩の間には首脳会談が開催されていない。これは中朝同盟関係の歴史で非常に異例のことだ。ワシントンD.C.を訪問する中国官僚と学者は、はばかることなく北朝鮮政権に対する挫折感を公に表出している。北朝鮮に対する不満の表出はこれ以上ダブー視されていない。北朝鮮が挑発を敢行するたびに国際社会は北朝鮮だけでなく中国を非難と抗議の標的とする。ある面では非難・抗議が累積した結果、北京の北朝鮮に対する忍耐も限界に到達した。