日本政府が独裁者アドルフ・ヒトラーの著書『わが闘争』を学校の教材として使用できると決めたことに対して批判が出ると、「歴史の考察のため」と１９日、説明した。

ＮＨＫによると、萩生田光一官房副長官はこの日の記者会見で、『わが闘争』を学校の教材として使用することにことについて「執筆された当時の歴史的背景について考察させるという授業が行われている例がある。肯定しているのではなく否定的に使っている」と述べた。

これに先立ち中国外務省の報道官は１８日の記者会見で、「『わが闘争』を日本政府が青少年教育の教材にするというのは理解できない決定」とし「ファシズムと帝国主義は第２次世界大戦を起こした禍根であり、必ず清算し根絶するべき」と主張した。

『わが闘争』は、ヒトラーが１９２３年にバイエルン州ミュンヘンで暴動を起こして権力を握ろうとしたが失敗し、収監された後、監獄で書いた自叙伝。１９２５年に出版された。

ドイツの第２次世界大戦敗戦後、この本は社会的禁書となった。著作権を持つバイエルン州政府が２０１５年まで出版を禁止したが、著作権の満了を迎え、昨年１月から出版社が自由に出版できるようになった。