中国人観光客の足が途絶え…済州から離れた不法滞在中国人1386人
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.04.20 09:39
19日午後、済州市蓮洞(チェジュシ・ヨンドン)の中国人観光客(遊客)専用のショッピングセンター。先月までは中国人店員5人が中国人観光客を迎えていた所だ。だが、4月に入り中国人観光客が急減し、臨時休業に入った。ショッピングセンターの代表であるキムさんは「今月上旬から、普段頑張って働いていた中国人職員をやむを得ず休ませている。一部は自らやめて故郷(中国)に戻っており、心が痛い」と話した。
韓国政府の高高度防衛ミサイル(THAAD)体系の配備に対する中国政府の報復措置以降、済州地域を離れる中国人不法滞在者数が急増している。中国の一方的なTHAAD報復の余波で韓国で職を失った中国人が中国本土に戻っているためだ。済州出入国管理事務所は「3月1日から10日まで済州で不法滞在をしていたが、自主的に出国した中国人は1386人」と明らかにした。これは昨年同期(149人)に比べて9倍以上増加した数値だ。関係当局は、中国側の韓国旅行制限措置(禁韓令)によって済州を訪ねる中国人観光客が急減し、済州観光業界で不法就職していた中国人が流れ弾に当たって被害を受けたと分析している。
中国政府のTHAAD報復措置以降、中国人観光客の足が途絶えたところ、中国人を相手に営業をしてきた食堂や商店などで働いていた不法滞在者など相当数が職を失っている。済州出入国管理事務所側は、現在8000人以上の中国人が済州で不法滞在をしながら観光業界や建設現場などで働いていると見ている。済州出入国管理事務所の関係者は「中国人観光客の減少で中国人雇用が減っているうえに、入国禁止免除制度などがかみ合い、しばらく不法滞在者などの自主的な出国が続くものと見られる」と話した。