欧州へ向かうアジアの関門…‘満州ノミクス’が浮上(1)
「満州を制する者が中原を治める」。 満州(遼寧・吉林・黒竜江および内モンゴルの一部)を基盤とする政治集団は、歴史的に中原の地、漢族政権にとって最大の脅威勢力だった。 この集団は漢族勢力が弱まったと見ると万里の長城を越えて中原をうかがった。 はるか昔の遼がそうであり、金、元、清も同じだった。 このため漢族政権は東北地方に強い政治勢力が登場しないか監視を緩めることができなかった。 中国を虎視耽々と狙った日本が満州をまず占領したのも同じ脈絡だった。 したがって満州は東アジア版図の縮小版という言葉もある。