韓国人4人に新たな命を与えてこの世を去ったミャンマー人

韓国人4人に新たな命を与えてこの世を去ったミャンマー人

2018年03月06日10時37分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  ミャンマーから来た40代労働者が臓器を提供し、韓国人4人の命を救ってこの世を去った。主人公はミャンマー・ヤンゴン出身のウィン・トッ・ゾー(WIN HTUT ZAW)さん(45)だ。韓国を第二の故郷と考えていた故人の意向により、慶尚南道密陽(キョンサンナムド・ミリャン)に安置される。また、韓国政府の葬儀・診療費支援金(540万ウォン、約53万円)をこども支援に寄付する予定だ。

  ウィン・トッ・ゾーさんは1月21日、密陽の自動車部品工場で作業中に転落して脳に深刻なけがを負った。日曜日だったが休まず出勤したところを災いが襲った。前日、ミャンマーの家族は電話で「週末には少し休んだら」と勧めたが、ウィン・トッ・ゾーさんは工場に仕事をしに行ったという。

  事故直後、ウィン・トッ・ゾーさんは釜山のある大学病院で脳手術を受けた。診断名は外傷性硬膜下出血、事故による脳出血を称する。手術後、状態が好転して先月12日に療養病院に移った。だが、翌日未明に心臓が停止し、心肺蘇生を受けた後に大学病院で搬送された。2週間にわたって集中治療室で治療を受けたが、状態は悪化の一途をたどり、ついに脳死状態に陥った。

  一般に脳死と推定される場合、医療スタッフや臓器提供専門家が家族に患者の状況を説明して臓器提供をすすめる。弟の心臓が停止していることを聞いて来韓したウィン・トッ・ゾーさんの姉は、先月27日、医療スタッフが医学的状態を説明すると、「臓器を提供する」と先に申し出た。ウィン・トッ・ゾーさんの心臓と肝臓、腎臓(2つ)など4つの臓器が3日、4人の国内患者に移植された。国内で臓器提供する外国人は年間1~2人に過ぎないほど非常に珍しい。

  ウィン・トッ・ゾーさんの姉がすぐに臓器提供を決めたのは、普段から弟の生き方を尊重していたからだ。ミャンマーでは子供が10歳になると、仏教儀式(シンピュー、短期間の出家で仏教精神と戒律を学ぶ儀式)を行う伝統があるが、この儀式にはかなりの費用がかかる。ウィン・トッ・ゾーさんは経済的に苦しい子供たちがこの儀式に参加できるように費用を支援していた。叔母の腎臓手術費も工面した。未婚だったウィン・トッ・ゾーさんは2012年に就職ビザの発給を受けて現在の会社の協力会社で働き、その誠実さが認められて自動車部品工場に移った。

  家族は故人の善行精神を賛え、政府の葬儀支援金360万ウォンと診療費支援金180万ウォン全額を児童福祉機関に寄付することにした。ウィン・トッ・ゾーさんの姉は「仏教文化圏のミャンマー国民は宗教的信念が強く、臓器提供はそれほどなじみが薄いものではない。生前に善い行いをすれば来世では良い縁で生まれると信じている」とし「弟は普段から自身の持てるものを恵まれない人々といつも分かち合おうとしていたので、誰かの命を救ったことをとても喜んでくれるだろう」と話した。
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