韓経:【コラム】韓国人の「分け合いDNA」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.05.19 13:13
南部地域には「3つのおまけがあるべき」という昔からの言葉がある。ご飯を炊く時、家族のほかに3人分を追加して炊くということだ。貧しくて厳しかった時期、腹をすかせた近所の人たちが家に来ればいつでももてなすための美しい風習だ。
それだけではない。引っ越しの翌日に近所の人に餅を配り、冬至には厄払いをして幸福を祈るため隣人とお汁粉を分け合って食べる伝統のあちこちに、分け合いの精神が込められている。分け合う心は人に限られたものではない。魚と動物、鳥の空腹まで考えた魚付食(オブシク)、ゴスレ、カッチパブなどの厄払いもそうだ。情け深い韓国人の体の奥深くに「分け合いDNA」が流れるのは必然なのかもしれない。
キムジャン(キムチを漬け込む行事)も韓国の分け合い文化に欠かせない。キムジャンは冬の間の食べ物を準備すること以上に象徴的な情緒を内包する。キムジャンは近所の人たちが集まって言葉を交わし合う場であり、お互い助け合ってキムチを漬ける美しい共同体文化だ。