【時論】米THAADの韓国配備めぐるジレンマ、解決法は?(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.10.13 15:00
米国が慎重論に変わったのは2つの要因が作用したようだ。一つは中国とロシアの強い反対だ。両国はサード配備が戦略的な安定を害すると警告している。ところが、米国がこれを覚悟するほどサード配備の戦略的理由は大きくない。もう一つは米国が強行できるほど余裕がないということだ。米国はウクライナ事態の渦中にもかかわらず、イスラム国(IS)撃退を目標にイラクとシリアに空襲を拡大している。イラン核交渉の時限も近づくが、見通しは極めて不透明だ。イランの核問題解決はオバマの最優先順位であり、そのためには国連安保理常任理事国でありこの交渉に参加中の中国・ロシアの協力が非常に重要となる。
こうした流れが意味することは非常に重要であり簡明だ。韓国政府がサード配備協議を留保しようと米国に話しても、韓米関係には大きな異常はないだろう。一方、韓国がサード配備を米国に要請したり、もしかしてあるかもしれない米国の要請を受け入れたりすれば、それは我々の国益を害する「トロイの木馬」となってしまう。