成長・物価・原油価格見通しすべてはずれ…経常黒字は過去最大=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.12.31 11:39
輸出は振るわなかったが輸入がさらに大きく減り、経常収支黒字は韓国政府見通しで1120億ドルを記録するものと予想される。過去最大だった昨年の894億ドルより200億ドルも多い。こうした大規模な経常収支黒字は韓国が国際格付け会社のムーディーズから21段階中3番目と過去最高の格付けとなる「Aa2」を得る原動力になった。
物価上昇率も予想を抜け出した。昨年末に主要機関は今年の物価上昇率を2%前後と占ったが、実際には0.7%にとどまった。年間基準では過去初めての0%台だ。原油価格下落の余波もあるが、景気の冷え込みにともなう需要不振が主要因と指摘される。過度に低い現在の物価水準は韓国経済の活力を落としかねない。韓国政府と韓国銀行が2015~2018年の中期物価目標を2%と捉え物価を引き上げに乗り出したのもこのためだ。
昨年2万8180ドルだった1人当たり国民所得(ドル基準)はむしろ小幅に減少する可能性が大きい。成長率が予想に満たないこともあるが、ウォンの価値が大きく落ちたためだ。2014年のウォンの価値は平均で1ドル=1053.12ウォンだったが、今年1~11月は1127.34ウォンで70ウォンほどウォン安が進んだ。ウォン基準の所得が同じでもウォンの価値が下がればドルで換算した1人当たり国民所得は減るほかない。LG経済研究院はウォン安と低成長を考慮し今年の1人当たり所得を2万7100ドルと予測した。