【コラム】韓国、“ウォン安”満喫したものの…誰も口にしない成長論理

【コラム】韓国、“ウォン安”満喫したものの…誰も口にしない成長論理

2013年02月08日10時30分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  「韓国が世界7大輸出大国になりました」。

  昨年末、ある元長官は李明博(イ・ミョンバク)政権5年を振り返りながらこう述べた。李大統領の核心公約である「747」(年平均7%経済成長-10年内に1人当たりの国民所得4万ドル-世界7大経済強国入り)は早くから翼が折れたが、輸出だけは7大強国入りしたという感激がにじみ出ていた。

  実際、李大統領は歴代大統領を合わせても屈指の輸出大統領だ。韓国経済を牽引する輸出の役割と比重に目を向けて力を注いだ。為替レートにおいては特にそうだ。李大統領は為替レートを自ら管理した。韓国ウォンが急騰・急落すれば、すぐに長官らに「為替レートは大丈夫か」と尋ねた。参謀の力もあったが、企業最高経営責任者(CEO)出身の李大統領自身が輸出単価を左右する為替レートの重要性をよく知っていた。

  原因は複合的だが、韓国経済はこの5年間、“ウォン安”を満喫した。米ドルに対しては通貨危機当時を除いて最も安く、日本円に対しては過去最安値水準だった。大統領が輸出を陣頭指揮したが、経済全般の成績は当初の公約を大きく下回った。李明博政権5年間の平均成長率は2.9%だ。グローバル金融危機と欧州財政危機という2度の危機があったが、同期間の世界経済成長率が2.88%だった点を考えると、韓国経済が特に好調だったわけではないという話になる。輸出は「ウォン安」の影響で好調だったが、家計負債問題などもあって内需が足かせとなった。韓国銀行(韓銀)関係者は「経済は輸出と内需という両翼がともに機能してこそ飛翔するという点を見過ごしたため」と述べた。

  李明博政権の成長率に決定打を与えたのは昨年だった。昨年の成長率2%は、第2次オイルショック当時の1980年(-1.9%)、通貨危機当時の98年(-5.7%)、グローバル金融危機当時の09年(0.3%)を除いて、韓国経済が経験したことがない低成長だ。過去ならあちこちで景気を浮揚しろと大騒ぎし、政府も慌しく動いたが、大統領選挙期間という特殊性のためか、大々的な景気振興策は出てこなかった。

  成長率は数字にすぎないというわけではない。成長率が1ポイント上がれば6万~7万件の雇用が生じて、税収が2兆ウォン(1700億円)ほど増える。経済が順調に成長すれば、家計負債問題も、朴槿恵(パク・クネ)政権の福祉公約財源確保も意外と簡単に解決する。しかし高成長約束を守ることができず、逆風を迎えた「747」のトラウマだろうか。新政権発足が目の前に迫っているが、成長論理は出てこない。経済部処のある次官級は「今後どのように、どれほど成長するという話は誰もしていない」と嘆いた。ある証券会社の幹部は「低成長が長引き、経済主導者が自信を失っているようだ。こういうものが危機の兆候だ」と述べた。経済成長は万病に効く薬ではない。しかし成長なしに治療できる経済問題はほとんどない。

  イ・サンリョル経済部門次長
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