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【社説】今は中国とロシアが対北朝鮮「決定的制裁」に率先すべき

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.09.09 11:32
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メキシコが北朝鮮の核実験に対する抗議の表示として自国駐在の北朝鮮大使に追放命令を出した。英国とデンマークも北朝鮮大使を呼んで抗議し、ASEAN加盟10カ国の外相は重大な懸念を表す共同声明を発表した。これまで75の国・国際機関が北朝鮮の核を非難している。北朝鮮の核開発を叱責する国際社会の声が強まり、巨大な流れが形成されている。これに合わせるかのように文在寅(ムン・ジェイン)大統領も8日、異例にもTHAAD(高高度防衛ミサイル)配備に対する立場を表明し、「韓半島(朝鮮半島)戦争を防ぎ、国民の生命と安全を守るために、THAAD臨時配備をこれ以上先延ばしできなかった。政府が取ることができる最善の措置だと判断した」と明らかにした。その根本には北核が世界の悪性腫瘍になっているという認識がある。国連安保理対北朝鮮制裁委員会の専門家パネルの報告書によると、北朝鮮・シリア間に生物・化学兵器コネクションが存在する可能性が高いことが明らかになった。北核が世界各地に広がり、地球村全体を脅かしかねない。

こうした国際社会の懸念の中、米国が準備した新しい対北朝鮮制裁案が大きな関心を集めている。「軍事行動を除いて可能な最も強力な制裁」「北朝鮮の国家機能をまひさせる最高水準」という声が聞こえる。原油供給の全面的中断や北朝鮮労働者の送出禁止、制裁対象船舶の検査など、まさに前人未到の強力制裁だ。特に北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長の実名を挙げて制裁対象に含めたのは破格だ。この場合、金委員長は中国訪問もできない。米国は速戦即決でこの草案を11日に表決に付すという。カギは中国とロシアの協力だ。

 
中国とロシアがどれほど協力するかにより制裁の成敗が決まる見込みだ。あまりにも強力な制裁であるため原案通り通過するのは難しいという見方が多い。しかし制裁のカギを握る中国が一部に同意する可能性を表し、期待をもたらしている。トランプ米大統領が中国の習近平国家主席との電話会談後に「習主席が何かすることを望んでいる」と述べた点、王毅外相が「追加制裁を取ることに賛成する」と明らかにした点がそのような希望を抱かせる。習主席は北核の「平和的解決」を主張する。我々はその平和的解決のための先行措置として最高水準の対北朝鮮圧力が必要だとみている。誰の声にも耳を傾けず「核暴走」の「マイウェイ」に固執する北朝鮮に対し、軍事オプションを使わずブレーキをかけるには、北朝鮮が緊張するほどの超強力な制裁が求められるからだ。

中国とロシアは今まで米国との対決構図の中で北核問題を眺め、制裁に消極的な姿を露呈した。今はもう国の規模にふさわしくないそのような小児的な観点から抜け出す時だ。北核は人類の安全を脅かす凶器として膨らんでいる。中露はこれ以上制裁の穴や隙間を作らず、むしろ今回が「決定的制裁」になるよう率先するべきだ。

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