昨年下半期から世界主要科学誌では幹細胞関連の論文が明確に減っているという。幹細胞が科学レベルから商業化の領域に移っているという意味だ。世界の巨大企業が幹細胞に着手し、最先端研究成果は営業秘密として徹底的に隠している。源泉技術はもちろん、お金になる研究成果はすべて特許とロイヤルティーで縛られ始めている。銃声のない幹細胞戦争が熱くなっているのだ。「私たちは幹細胞先進国になるか敗戦国になるかの岐路に立っている…このままでは韓国は幹細胞植民地に転落する」。先週末に開かれた国会生命科学研究フォーラムの懇談会で専門家らが述べた言葉だ。
今後の幹細胞市場の予想値は各機関によって異なる。しかしその規模が天文学的であるのは明らかだ。最も保守的な予想値でも2015年頃には40兆ウォン(約3兆円)規模の市場が形成されるという。難病治療を越えて、幹細胞は次世代の成長動力として遜色がない。経済危機にさまよいながらも主要国が幹細胞研究に執着する理由もこのためだ。財政が事実上破綻した米カリフォルニア州は幹細胞支援費用は一銭も削らなかった。未来の食品は放棄できないという意志の表れだ。米食品医薬品局(FDA)も1月、胚性幹細胞(ES細胞)研究を正式に認めた。オバマ政権は今年1兆5000億ウォン以上を幹細胞研究に注ぎ込む計画だ。