韓経:【時論】5つの波が経済を襲う、格別な対策が至急だ=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.12.06 15:55
韓国経済に「5つの波」が押し寄せている。まず、経済活力が全方向で弱まっている。輸出・消費・投資のトリプル不振で製造業の稼働率が70%まで下落した。7-9月期の成長率は前期比0.6%と、4期連続で0%台だ。建設投資(0.5%)と政府支出(0.2%)の成長寄与度を除けば-0.1%となる。造船・海運・石油化学・鉄鋼など主力産業は構造改革に直面し、韓国経済の牽引車の役割をしてきた自動車と電子も危機を迎えている。
2つ目は、通商圧力と為替レート戦争の「トランプショック」だ。トランプ米次期大統領は韓米自由貿易協定(FTA)の全面的見直しのほか、中国製品45%、メキシコ製品35%など高率関税を宣言した。中国を為替操作国に指定するなど、主要貿易対象国に対する通貨切り上げ圧力を強化するという。韓米FTAが再交渉される場合、韓国は年間に輸出54億ドル、雇用5万件、付加価値18兆ウォン(約1兆7500億円)減少し、成長率が0.24%下落する見込みだ。ウォン高圧力によるさらなる輸出減少も懸念される。1980年代後半の日米の争いで韓国が打撃を受けたように、米中の争いでも打撃を受ける可能性が高い。米国の関税引き上げ、ウォン高圧力を避け、韓国企業の米国移転も予想される。
3つ目、中国経済のハードランディングの可能性が高まっている。中国経済は成長率が低下する中、トランプ氏が公言した通り米国の45%関税、為替操作国指定が現実になる場合、中国の最大輸出市場である米国への輸出が打撃を受けるしかない。中国は現在、製造業の稼働率が50%台まで下落し、企業・金融問題が増えている。全体輸出の26%を中国が占める韓国経済も打撃が避けられない。