中国が南シナ海に引いた九段線、歴史的根拠認められず(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.07.13 17:35
中国の領有権主張を否認する常設仲裁裁判所(PCA)の判決が出た中、南シナ海の紛争はさらに激しくなる見込みだ。強制力はないが、数十年間続いてきた南シナ海領有権問題に対する国際法廷の初の判決であるだけに、象徴的な意味は少なくない。「航行の自由」作戦を通じて海・空軍戦力を紛争海域に投入してきた米国としては、今回の判決は追い風になったということだ。作戦の強度と頻度がさらに上がるのは明らかだ。中国も退く気配がない。防空識別圏の設定など反撃に乗り出すという予想が出ている。米中間に予期せぬ衝突事態が発生する可能性もある。
判決の内容は中国の完敗に近い。核心の「九段線」の合法性を否定されたからだ。中国は「九段線」の中の250余の島・暗礁・珊瑚礁がすべて中国の領土であり、350万平方キロメートルにのぼる海域の80%が中国の管轄だと主張した。中国がこの九段線を自国の領域境界線と主張する根拠は「歴史的権原」だ。2000年前の漢の時代から中国人が南シナ海で航海して島を発見し、名前をつけたという記録が残っているということだ。