高賃金にトレンド逃して…衰退した英国車の轍を踏む韓国車

高賃金にトレンド逃して…衰退した英国車の轍を踏む韓国車

2017年10月11日09時23分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  産業銀行は2010年、大宇自動車(現韓国GM)の持ち株を米ゼネラルモーターズ(GM)に売却し、契約書に最大株主(GM)の主要決議を拒否できる権利を明記した。この権利の効力期限は今月16日までだ。この日以降、GMが韓国市場からの撤収を決めても産業銀行がこれを防ぐことはできない。

  自動車産業は下請け会社が段階的に1万個の部品を組み立てて上位の会社に納品する垂直的構造だ。韓国GMの国内4工場に納品する1次ベンダーは323社、2次ベンダーは3000社にのぼる。韓国産業研究院によると、韓国GMが撤収する場合、すぐに1万6000人の失業者が発生し、協力会社の連鎖倒産などで少なくとも20兆ウォン(約2兆円)の経済的損失が出る。自動車産業「10月危機説」が広まる背景だ。

  もちろんGMが韓国市場撤収を決めるかどうかは未知数だ。韓国GMは撤収説を否認している。ひとまず年末に構造改革を進め、次の段階を議論すると予想される。

  しかし10月危機説の根本的な背景は韓国GMの撤収ではない。問題は下降線をたどる韓国自動車の競争力だ。かつて「自動車帝国」だった英国の前轍を韓国が踏んでいるという懸念も出ている。英国は大量生産という時代的な変化に対応できず没落した。韓国も自動車パラダイムの変化に適応できなかった。

  韓国投資証券のキム・ジンウ研究員は「韓国車が輸出市場で苦戦している決定的な原因はグローバル自動車企業に比べてSUVのラインナップが相対的に少ないため」と分析した。

  中国市場の1-7月のSUV販売順位で上位に韓国車はない。現代車が中国戦略型SUVとして出したix25(74位、2万1258台)、ix35(100位、1万1549台)も下位だ。現代車ツーソン(28位、5万3629台)と同級のSUV、長城車ホーバー(哈弗)は同じ期間に5倍(26万3872台)売れた。

  中国政府の高高度防衛ミサイル(THAAD)報復まで重なり、今年の現代・起亜車の中国累積販売台数(57万6974台)は前年同期(104万3496台)比で44.7%)減少した。

  米国市場でも不振だ。数年前から米国の消費者はセダンよりSUVとピックアップトラックを好んでいる。しかし2015年から出すと発表していた現代車サンタクルーズ・ピックアップトラックはまだ出ていない。現代・起亜車米国法人の1-9月の販売台数(96万93333台)は前年同期比10.2%減少した。

  韓国車の競争力低下のもう一つの背景はセダンの価格だ。2004年式ニューEFソナタは1252万ウォン、2005年式グレンジャーXGは1869万ウォンだった(公式最低価格基準)。しかしこの10余年間にソナタ(2255万ウォン、約220万円))・グレンジャー(3540万ウォン)ともに倍近く上がった。韓国車が価格を急激に上げたのに対し、輸入車は価格変動が大きくなかった。

  高コスト生産構造も競争力の低下につながった。韓国自動車産業協会によると、韓国自動車5社の1台あたりの労働時間(26.4時間)はフォード(21.3時間)・GM(23.4時間)・トヨタ(24.1時間)など競合他社に比べて長い。韓国自動車5社の労働者の昨年の賃金(9213万ウォン)はフォルクスワーゲンの労働者(8040万ウォン)より1173万ウォンも多かった。月給が100万ウォンほど多いということだ。

  非効率的な労使関係も50年前の英国と同じだ。現代車・起亜車・韓国GMの労働組合(労組)は半年経っても賃金交渉を終えられずにいる。生産コストの増加は競争力低下に直結する。ドイツ企業が研究開発(R&D)費用として49兆ウォンを投資する間、韓国自動車メーカーは8兆ウォンを投資した(2015年基準)。米国・日本企業のR&D投資額の20-30%だ。

  イ・ジマン延世大経営学科教授は「R&D投資を大幅に増やさなければスマートカー・自動運転車・燃料電池自動車など未来の自動車市場で取り残される」と警告した。
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