【取材日記】「平等主義」に挫折したサムスンの採用実験
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.01.30 15:32
サムスンの高位関係者が29日午前、記者室を訪れた。この日開かれた社長団会議を説明するためというのが名目だったが、雰囲気はことのほか沈んでいた。朝刊新聞のほとんどが「サムスンの新しい採用制度、無期限留保」の記事で埋め尽くされていたところだった。この関係者は気まずそうに笑いながら「(サムスングループが)重傷を負った」と短い感想を言い残した。前日、すでに新しい採用制度留保の発表とあわせて「混乱させてしまい申し訳ない」と謝罪をした後とあって、それ以上話す言葉もなかった。
先週末はひっきりなしにインターネットや政界、大学などで、サムスンの新しい採用制度は大学の序列化や地域差別、女性差別だという批判が続いた。世論の否定的な反応を予想できず事態を下手に処理してしまったのは超一流企業のサムスンらしくないという声もあった。サムスン内部からも「大学の序列化と映りかねない部分があった」という自省論が出てきた。