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韓国で日本式カフェが人気…日本風の雰囲気、日本式デザート

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.12.18 09:56
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木製の窓の桟や竹などであたたかい雰囲気を演出している珈琲島新論硯店。(写真上=珈琲島)JWマリオットホテルソウルの和食レストラン「Tamayura」にあるティーバーの茶と茶請け。(写真下=JWマリオットホテルソウル)
12日午後3時、ソウル東部にある「ソウルの森」付近の住宅街の一角にあるカフェ「eert(イーイーアールティ)」。平日の午後だというのに、座る席がなくて入店できないほど人々で込み合っていた。8月にオープンしたこのカフェは、インスタグラムで「日本の雰囲気」が漂うカフェとして知られるようになり、人気を集めている。実際、カフェの内部は砂利や石で作られた日本式庭園と畳、木のテーブルが置かれてあり、まるで日本のカフェに来たような錯覚に陥る。日本の古本に書かれたメニューや木製の3段式弁当箱も日本の雰囲気をさらに盛り上げている。eert代表のカン・ドンウ氏は「日本旅行で都心の中の公園に立ち寄ったことがあるが、木の下で座って心安らかに読書をしている人を見てインスピレーションを受けた」とし「ちょっと立ち寄ってSNS用の写真だけを撮って行く場所ではなく、リラックスして座って窓越しに見える木やカフェ内部の庭園を見て余裕を楽しんでほしいという気持ちでインテリアを考えた」と説明した。

昨年ソウル松坡区(ソンパグ)石村(ソクチョン)湖水付近の松理団ギルにオープンした「珈琲島」は日本の雰囲気が感じられるカフェとしてすぐに口コミで広まった。インテリアに木製の窓の桟や仕切り、竹などが取り入れられていて、大きな窓から陽射しがたっぷり入ってきてあたたかい雰囲気を醸し出している。最近はこのようなインテリアを真似したカフェが次々とできるほどだ。松理団ギルの代表カフェとして名前を轟かせている珈琲島は、今年9月に新論硯(シンノンヒョン)駅付近の商店街の2階に2号店を開いた。いつも人々で込み合う江南(カンナム)駅の煩雑な雰囲気とは違い、一歩店内に入れば窓の桟の向こう側から差し込んでくる陽射しと広い間隔のテーブルのおかげで余裕を楽しむのにこの上ない空間だ。3階にはコーヒーとカクテルを飲ませてくれるところもある。珈琲島のチョン・ホウォン代表は、東京と大阪で月に一度開かれる骨董品フリーマーケットを巡りながら茶器や小道具などを買い付けてくる。

 
日本風の雰囲気と日本式デザートを出すカフェは、その他にも日本の抹茶が楽しめるソウル聖水洞(ソンスドン)「マッチャチャ」、和食レストラン「シュミンファ味行」のシェフであるシン・ドンミン氏が手がけた日本デザート専門店「ダンオク」も人気だ。

日本式カフェや茶道の人気はホテルでも垣間見ることができる。JWマリオットホテルソウルは8月にリニューアルオープンして2階の和食レストラン「Tamayura」の入口にティーバーを設置して日本正統茶道文化を紹介している。京都の中でも特に過去の姿を今に伝えている建物が多い祇園通りのティーバーをそのまま持ってきたかのように、床は石が敷き詰められ、壁は木がふんだんに取り入れられて日本の伝統的な感じが生かされている。バー形態ではあるが、日本で茶関連の教育を履修したティースペシャリストが目の前で玉露やほうじ茶、煎茶、抹茶など日本茶を淹れながら、それぞれの茶とマッチする和菓子を勧めてくれる。茶と和菓子の単品メニューの場合、3万ウォン(約3000円)前後で一般の茶店よりも価格設定が高めだが、平日は8割、週末には満席を記録するほどの人気を集めている。来年1月からは自分で茶筅などの道具を使って抹茶を点てる体験ができる小規模ティークラスも開講される予定だ。マネージャーのキム・ヒョンジョン氏は「日本の茶道は客をもてなす心をベースに、作家の指先で完成された茶器や季節が感じられる和菓子、茶道パフォーマンスを楽しむ総合芸術」と紹介した。

レストランや居酒屋に続いてカフェまで日本ブームが人気を呼んでいるのは「経験」のためだ。観光地だけではなく日本を隈なく経験した人々が増えたことによって、このような日常の文化を経験した人々も増えたのだ。『大韓民国をリードする外食トレンド』の著者であるレストランガイド「ダイアリーR」代表のイ・ユンファ氏は「個人旅行で日本に行ったことのある若者層が増えて、パッケージ旅行に含まれた観光地ではない日本をさらに奥深く経験した人々が増えた」とし「茶一杯飲んでも、日本に来ているような気分になるような雰囲気を出してこそ、日本に行ってきた人はもちろん、新規顧客の足を引き付けることができる」と説明した。フードコンテンツ専門家のキム・へジュン氏も「新しいコンセプトが不在の中で、東京や京都に行ってきた人が増えて自然に日本風カフェが人気を呼んでいる」と説明した。日本式カフェを身近に感じているのは客だけでなくカフェを運営する代表も同じだ。珈琲島のチョン・ホウォン氏は最初から京都の雰囲気を目指して店を作ったわけではなかった。チョン氏は「京都というコンセプトを打ち出そうとしたわけではないが、日本が好きで年に5~6回訪れるうちに自然ににじみ出てきたようだ」と話した。イ・ユンファ氏は「服を買うときに自分の好みを反映した服を買うように、カフェを開く時も特に意識していなくても自然にオーナーが好きなものを選ぶことになる」と説明した。

日本を思い出させる完成度の高いインテリアは人々の足を店に向わせる重要な要素だ。これらのカフェに立ち寄った人々はSNSに「日本旅行」「日本インテリア」「日本感性」などのハッシュタグ(#)を好んで使う。会社員のキム・ジュアさん(35)は「日本を旅行するのが好きだが、普段ストレスを受けたり疲れたりした日に日本風カフェを訪れて茶を飲むと、まるで旅行に行ってきたかのように気分が良くなるだけでなく、心も安らかになるのでよく行く」と話した。

これらのカフェで味わう日本式の茶やデザートも人気の秘訣だ。カツサンドや卵サンドなど、一食の食事としても遜色がない日本式サンドイッチや、抹茶を取り入れたプリンやケーキなどは、柔らかさと淡泊な味で若い女性に人気だ。その上、日本式の抹茶が流行してこれを味わうことができる空間として日本風カフェを訪れる人々も増加している。

   

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