【時視各角】今が北朝鮮の首をさらに絞める適期だ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.01.05 16:02
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長の最側近で、飛ぶ鳥も落とす力を誇っていた黄炳瑞(ファン・ビョンソ)人民軍総政治局長が一日で粛清されたのは、対北朝鮮制裁の影響が大きいという。利権事業で予算を調達してきた人民軍の金脈が制裁で枯渇すると、黄炳瑞局長が金正恩委員長に「指導者同志の金庫を少しだけ開けることはできないでしょうか」と話し、これに金正恩が激怒して黄炳瑞局長を粛清したということだ。
国際社会の対北朝鮮制裁が初めて効力を発揮している。毎年10億ドル近く入っていた海外「外貨獲得」労働者の就職先が急減したからだ。人民軍序列1位が財政枯渇を訴えて追い出されるほどなら、金正恩委員長が相当な打撃を受けたのは明らかだ。金正恩委員長が今年の「新年の辞」で対話路線を明らかにした背景も財政難が決定的だ。
ところが韓国政府の態度が心配だ。「対話をしよう」という北朝鮮の一言で動き出して制裁戦線から離脱し、韓米同盟も弱化させる可能性が高まったからだ。現在の韓米関係は「不安」という言葉では足りないほど良くない。消息筋によると、トランプ大統領は文在寅(ムン・ジェイン)政権の2つの措置に激怒した。THAAD配備遅延と「3不(NO)」原則表明だ。トランプ大統領は言葉どおり激しい怒りを見せたという。トランプが文大統領と電話会談をした回数が安倍晋三首相との電話会談回数の4分の1にすぎないのはすべて理由がある。