【コラム】韓国、国際分業体系再編するTPPから疎外されてはならない(1)

【コラム】韓国、国際分業体系再編するTPPから疎外されてはならない(1)

2015年05月12日14時24分
[ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版]
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  日本の安倍晋三首相の最近の米国訪問を機に、環太平洋経済連携協定(TPP)議論が急流に乗っている。両国首脳はTPPの早期妥結の重要性を数回強調しながら12カ国の交渉代表団に向けて早急な交渉の妥結を注文した。

  12カ国の閣僚会議は今月下旬に開かれる予定だ。交渉の障害だった米日間のコメと自動車の問題も大きな糸口をつかんだという。早ければ上半期、遅くとも年内妥結の可能性がいつになく高まった。米国議会の行政府に対する貿易促進権限(TPA)の付与問題も上下院の該当常任委員会を通過し、本会議表決の見通しも明るく今後のTPP交渉街道に「米国発の青信号」がついたことになる。

  TPPは日本・メキシコ・ベトナムなど3大陸12カ国が米国の主導のもとで商品・サービス・投資・労働環境・知識財産権など29分野で関税・非関税の障壁撤廃を目標に推進している「メガ(広域)自由貿易協定(FTA)」だ。参加国の総国内総生産(GDP)は28兆ドルで世界経済の39%、貿易規模は世界貿易の約26%である9兆5000億ドルに達する。

  韓国のTPP参加問題は今後、韓国内部で本格的な公論化の過程を経るだろうが、相当な“陣痛”を予告している。農畜産業と対日比較劣位の産業の追加的な構造調整を要求する可能性が大きいためだ。TPP加入をめぐる韓国社会の一部の主張と論理の妥当性について考えてみよう。

  最初に、韓国は日本とメキシコを除くTPP参加国の大部分とすでにFTAを結んだ状態なのでTPPに加入しても「特に得るものがない」という主張だ。こうした見方はTPPのようなメガFTAの特性を見逃した論理だと思われる。なぜならば、これまでの2国間FTAが両国をつなげる一面的な特恵関係を意味するならば、メガFTAはすべての加盟国を含む多者的特恵網への質的転換を意味する。したがってその効果の面において2国間FTAの単純な“合”とは次元が違う。

  ◆グローバル供給網の構築に参加してこそ

  特に原産地累積によりほかの加盟国で生産した各種材料の購入費や労務費、製造経費までも国内産の購買・工程費用として相互に認めることによってグローバル価値の鎖の拡大と国際分業体系の急速な再編を招くだろう。全体輸出で中間材の割合が70%に達する韓国経済が、このような変化の波から疎外されるならばメガFTA時代のグローバル供給網の拡充にともなう参加機会は制限され、その上に今までのパイまでTPP加盟国に奪われるかもしれない。早期加入が必要な理由だ。

  2つ目、通商問題は暮らしの問題なのだからTPPをめぐる政治・外交・安保的な要素は取りはらってお金の問題だけに集中し、最大限の実利を追求しなければならないという「実利追求論」だ。検証模型やデータを利用してTPP加入が韓国の所得と輸出、雇用に及ぼす影響を分析して利害得失を問い詰め、TPP加入の有無を決めなければならないという論理だ。理解できる部分はある。

  だが多くのFTAがそうであるように、TPP加入効果は経済体制の質的変化を内包している。非関税障壁の撤廃、国営企業の改革やサービス業の開放などはその効果が計量的によくつかめない。さらに大きな問題は、TPPから非経済的な要因を除去するということが不可能だというところにある。訪米中、安倍首相が「TPPは経済的利益をこえて安保に関することへと長期的にその戦略的価値が非常に高い」と言及したことはTPPを眺める米日の共通した見解をよく見せている。TPPの経済的効果に関する各種データ分析の結果は、制限された領域で発生する最低限の効果の程度と解釈されなければならない。

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