【コラム】日本を超えた? 輸出入の統計改編が歓迎できない理由=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.04.16 12:07
1-3月期の情報通信技術(ICT)商品の輸出が412億ドルで史上最大を記録した。1年前の同期間よりも6%増えた数値だ。貢献品目である携帯電話や半導体、デジタルテレビの善戦のおかげだ。これらの分野で大韓民国は、世界トップを守ってきた日本を明らかに超えた。情報技術強国、デジタル強国の面目を見せるうれしいニュースだ。
だが周囲を見渡せば、ひたすら歓迎できることでもない。全体的な輸出気象図は、それほど明るくない。1-3月期の全体輸出は383億ドルだった。増加率が2.2%でICTの約3分の1に過ぎない。携帯電話を除く主力品目がまったく力を出せなくなっているためだ。造船産業はグローバル通貨危機以後5年以上、受注不振に苦しんでいる。世界の交易が特に増えず海運産業も泣き顔だ。輸出額を増やすのに一役買ってきた精油産業も石油価格が安定する中で実績が悪化した。その上これらの品目の不振を補完してきた自動車輸出も今年に入ってから停滞気味だ。
こうした状態は簡単には変わらない気がする。昨年末の国内の主な研究機関が展望した今年の平均輸出増加率は6.4%ぐらいだった。米国や欧州のような主な市場の消費が生き返り、中国の成長エンジンが再び稼動するという前提があった。しかし世界経済の回復傾向は思ったより速くない。あふれ出るお金に依存した世界経済が、米国の量的緩和縮小(テーパリング)という衝撃を簡単に受け入れられずにいる。米国景気の回復は遅いばかりで、欧州の財政危機からの脱出も遅々として進まない。ここに中国経済の鈍化という変数まで加勢した。「輸出韓国」の地位が揺らぎかねない状況だ。