【コラム】韓米FTA改正、同盟間の信頼を基盤にせよ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.08.10 13:06
韓米自由貿易協定(FTA)改正に向けた手続きが始まった。米国は韓国に送った書簡で韓米FTA改正の目標を明確にした。韓米両国間の貿易不均衡を解消するということだ。米国側の主張の核心は、韓米FTA発効からの5年間で米国の対韓貿易赤字が2011年の132億ドルから2016年には276億ドルに増えたが、これは韓米FTAが米国に不利に作用した結果ということだ。
韓国政府や産業界は当惑している。文在寅(ムン・ジェイン)・トランプ首脳会談が終わってわずか12日でいわゆる「FTA請求書」が飛んできた上に、米国の主要交渉目標が韓国の一方的な譲歩を要求しているためだ。韓国政府は両国間の貿易収支不均衡の原因から調べようと要求し最大限時間を稼ぐ考えのようだ。しかし韓米FTA改正のための米国との交渉テーブルに座る前に新政権は2つの重要な選択をしなければならない。
まずどのようなFTA政策を追求するのかを決めなければならない。過去の政権のようにいわゆる開放型通商国モデルを持続して追求するのか、そうでなければ韓国の政策的自律性と社会統合の維持を優先する方向でFTA政策を変更するのか。この根本的な問題に対する新政権の立場が整理されてこそ米国とのFTA交渉に積極的に臨むことができる。文在寅政権は韓米FTA改正交渉を控えFTA政策の方向と目標をどこに置くのかを選択しなければならない。