【中央時評】これは危機ではない=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.01.06 13:02
民族主義の変数も関係している。清算されていない過去の歴史と領土問題が消えつつあった火を強める。「過去の歴史を忘却する者は片目になるが、過去の歴史に執着する者は両目とも失う」というロシアのことわざがある。日本の指導部は植民地侵略を否認し、過去の戦争を美化することで引き金を引いた。問題は日本のこうした執着が韓国と中国の両目までも見えなくし、相手に対する敵対感を増幅させているという点だ。こうしたメカニズムが反復されるほど、日本の国粋主義はさらに露骨になり、民族主義を通じて形成された韓日中3カ国の敵対的提携関係は北東アジアの平和に深刻な脅威として定着していく。
考えてみると、地政学的発想や民族主義情緒はともに人為的な産物だ。貿易立国を掲げる国同士、海路の安全を脅かして何がプラスになるのか。また、いくら民族主義の衝突が激しくとも、このために軍事的な衝突や戦争を起こすことはできないはずだ。常識と純理に基づけば、いくらでも外交的に解決できる懸案といえる。