【取材日記】誰が朴泰桓に石を投げるだろうか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.08.09 14:40
8日リオオリンピック(五輪)男子自由型200メートルに出場した朴泰桓(パク・テファン、27)はレースを終えた後、電光掲示板をまともに見ることができなかった。8人が競った予選で1分48秒06の記録で最下位に終わったからだ。全体47人の中で29位にとどまった朴泰桓は16人で行う準決勝には進出できなかった。
朴泰桓は前日の400メートルでも全体10位で予選落ちした。400メートルは2008年北京オリンピックで金メダルを取った自身の主要種目で、200メートルもやはり北京とロンドン大会で銀メダルを取った種目だ。2日連続で予選落ちした朴泰桓は結局「すみません」と言って首をうな垂れた。「レースで最下位になったことがあるか」という質問には返事ができなかった。それから「プールの外に出ていくことができなかった。こんな自分の姿に適応できない」と戸惑っていた。
リオ五輪は朴泰桓の水泳人生がかかったレースだ。2014年9月のドーピング検査で世界アンチドーピング機関(WADA)禁止薬物テストステロンの陽性反応を見せた朴泰桓はその年の仁川(インチョン)アジア競技大会で獲得したメダル6個(銀1・銅5個)を剥奪された。国際水泳連盟(FINA)からは18カ月間の選手資格停止処分を受けた。3月に懲戒処分が解けた後、4月の国家代表選抜レースに参加して4種目(自由型100・200・400・1500メートル)でオリンピック出場資格であるA基準の記録を超えた。